ダービー卿CT(GIII)を勝ってヴィクトリアM(GI・芝1600m)に駒を進めてきたマジックタイム(牝5・美浦・中川公成)の追い切りが、ボウマン騎手を背にウッドチップコースで行われた。追い切り後、ボウマン騎手と中川調教師が共同記者会見に臨んだ。

■中川調教師

(追い切りについて)
「先週ある程度やって馬もだいたいできていましたので、今日は折り合いと、途中でゴネるなど少し癖があるので、そのあたりを確認してもらうのにジョッキーに乗ってもらいました。本人は過去のビデオも見て研究しているようなので任せましたが、良い感触を持ったようです」

(ジョッキーにはどのような期待を寄せているか?)
「うまく乗って、一つでも着順を上げてもらうことを期待しています」

(前走後からここまでの過程は?)
「前走後はいつも通りノーザンファーム天栄に放牧に出して疲れを取って、向こうである程度調整をしてもらいました。3週間前に入厩して、いつもの調整パターンと同じ感じでやってきています。状態も良いですね」

(東京のマイルは好相性だが?)
「前走以外は、これまで左回りでしか結果を出していませんし、左回りのマイルはベストの条件だと思います」

(最後に一言)
「今も言ったように、左回りのマイルはベストの条件ですし、馬の状態も良いです。力を出し切れると思いますので、応援よろしくお願い致します」


■ボウマン騎手

(追い切りについて)
「追い切りの感触はとても良かったです。リラックスして走れていましたので、それが良いポイントでした」

(初めて乗った印象は?)
「先ほども言いましたがとてもリラックスしていいて、馬の雰囲気がとても良かったです。体もレースに向けて出来上がっていて、とても良い印象です」

(勝負のポイントは?)
「もちろん引く枠にもよりますが、うまく横にバリアを作って走れるように。今回は強い馬がたくさんいますが、それをちゃんと目標にして乗れるように。そしてこの馬の切れ味を生かすような競馬をするのがポイントだと思います」

(枠はどこが良いか?)
「できれば1番から6番がほしいです。(それ以外なら)それは何とかします」

(中川師からどのような指示を?)
「調教師からは馬の状態などはさほど詳しくは伝えられていませんでしたが、今日は乗った感触を確かめてほしいとのことでしたので、自分の意見を伝えました。多分今週のレース前にもう少しお話をする時間があると思います」

(どのような意見を伝えたのか?)
「動きがとても良くてリラックスして走っていて、余裕のない状況で走っているわけではなかったですし、とにかくムードが良かったということですね」

(右後肢より左後肢の方が少し強いという話を聞いたが、乗った感触はどうだったか?)
「今日ウッドチップで乗った感触は、どちらの脚が強いという感じはないですし、東京も左回りなので特に問題ないでしょう」

(東京コースの感想は?)
「東京で先週たくさん乗せてもらいました。京都にも行きましたが、京都に比べて直線が長く良いポジションが取れますので、直線で慌てることなくレースを運べます。それが東京の良い点だと思います」

(最後に意気込みを)
「もちろん勝つことを前提にやりたいと思いますけど、一番重要なことは馬にとって走りやすく、良いポジションを取ってレースを進めることだと思っています」

(取材・写真：佐々木祥恵)