「安田記念・Ｇ１」(５日、東京)

　４日午前６時の東京競馬場。開場とともに馬場入りし、角馬場でダクを踏み始めた昨年の覇者モーリス。ダートコースへ出るとダクとゆったりしたキャンターで２周。約３０分間乗られて最終調整を終えた。「追い切った疲れもなく、動きも良かった。変わりなく順調」と渡辺助手は胸を張った。

　チャンピオンズマイルを制してから５週間、帰国後は黙々と１頭で調整を続けてきた。輸送、検疫で馬が精神的な負担を強いられたとあって「特殊な環境で、慣れるまで時間がかかった」と同助手は打ち明ける。中間は毛ヅヤが落ちて、馬に落ち着きがなかった時期もあったようだ。

　上向いてきたのは１週前にしっかり追われてから。今週も木曜日に芝コースでシャープな動きを披露した。「馬のポテンシャルが高いので乗り越えられた。力は出せる」と自信を口にする。連覇＆Ｇ１・５連勝へ。しっかりと大一番に間に合わせてきた王者が、あらためて無敵を誇示する構えだ。

提供：デイリースポーツ