スマートフォン版へ

【安田記念】ロゴタイプ独り旅で3つ目大輪

デイリースポーツ
  • 2016年06月06日(月) 06時59分
 「安田記念・G1」(5日、東京)

 “穴の田辺”がまたやった。果敢にハナを奪った8番人気のロゴタイプが、まんまと逃げ切り。13年皐月賞以来、3年2カ月ぶりのVを飾るとともに、G1・3勝目を決めた。G15連勝を狙った1番人気のモーリスは道中で行きたがり、本来の末脚を発揮できず2着。6番人気フィエロが3着、2番人気のリアルスティールは11着に大敗した。

 検量室前に引き揚げてきたロゴタイプを迎えて、田中剛師の上気した声が響く。「やったね!」。これだから競馬はやめられない。前夜の雨で緩んだ馬場も味方に、あれよあれよの逃げ切り勝ち。3年2カ月の長いトンネルを抜けて、皐月賞馬がまんまの独り旅で連敗を「16」で止め、絶対王者モーリスの連勝を止めてみせた。

「競ってくる馬もいなかったので逃げた。プレッシャーもなく、単走の追い切りみたいに走っていた」と策士・田辺はしてやったりの表情だ。2走前に初めてコンビを組んだ時から試したい作戦だったという。前走のダービー卿CT(2着)ではあえて我慢し、大一番で封印を解いた“勝負手”。直線は馬場のいい外へ持ち出す他馬を尻目にただ1頭内ラチ沿いを駆け抜けた。

「中途半端はやめようと最短距離のインコースへ行った。坂を上がったところで差が詰まっていなかったので、イケるかなと思った」と世界レベルの強豪を打ち負かした会心の騎乗を振り返った。

 看板馬の復活を信じてきた田中剛師も安どの口ぶり。「馬はずっと頑張っているのに、周りから終わっちゃったの?と言われるので」と、G1馬を管理するならではの苦しみがあったようだ。

 週中は「逃げようかな」と思案顔で話していたが、田辺とは「細かく説明しなくても、同じ気持ちで一致していた」。2番手で必死に手綱を絞る断然人気馬の姿に「引っ張ってこらえていた。思った通り。直線は机を蹴飛ばした」と、大興奮で迎えたゴールの瞬間を明かした。

 3つ目のG1タイトルを手にし、今後のローテは見直されることになりそうだ。「勝てると思っていなかったので、(次はG3の)中京記念と思っていた。また考え直す」とトレーナー。“人気薄の逃げ馬”という基本のキで、5週続いた春の東京G1シリーズを締めくくった。

提供:デイリースポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す