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ノーザンファーム快進撃支える「馬・人・施設」への投資 上半期だけで重賞28勝

デイリースポーツ
  • 2016年07月05日(火) 11時00分
 ノーザンファームの快進撃が止まらない。今年の競馬も上半期が終了して、改めてノーザンファーム生産馬の圧倒的な好成績には驚かされる。

 メジャーエンブレムがNHKマイルCで逃げ切りVを決めると、オークスは1〜4着までを独占。翌週のダービーでもワンツーを決めた。極め付けは春のグランプリ宝塚記念だ。“主役”のドゥラメンテは2着に敗れ、その後のアクシデントで引退を余儀なくされたが、勝ったのは同ファーム生産馬の牝馬マリアライト。強豪牡馬を一蹴して今年の上半期を締めくくるなど、とにかくG1の活躍が目立っていた。

 注目すべき点は、上半期だけで28勝を挙げた重賞成績だ。今年行われた重賞の総数が69レース。つまり、40%以上で生産馬が勝利を挙げていることになる。同牧場がたたき出した、生産牧場の年間重賞勝利記録36勝(15年)も、この調子なら更新は時間の問題だろう。

 なぜここまで活躍できるのか?関東最前線基地である福島県・ノーザンファーム天栄の木實谷雄太場長に理由を伺ってみた。

「ここ数年、ノーザンファームは馬・人・施設に投資をしてきました。(今年のオークス馬)シンハライトと(同ダービー2着)サトノダイヤモンド、そしてミッキークイーンが勝った昨年オークスの1〜4着馬。これらの母は、輸入した繁殖牝馬です。このような馬をノーザンファームしがらき、ノーザンファーム天栄といった牧場で調整してきました。その投資が、今の結果に結びついているのでしょう」。

 滋賀県のノーザンファームしがらきの完成が2010年。そしてノーザンファーム天栄のオープンが2011年。つまり、ここから快進撃の序章は始まっていたというのだ。

 特筆点はもうひとつある。上半期終了時点で同牧場の生産馬は289勝で、2位の社台ファーム(168勝)に100勝以上の差をつける独走態勢を築いているが、芝での勝ち星はそのうちの209勝を数える。その半面、ダートでは75勝(社台ファームは101勝)で、芝の成績と比べると劣る面は否めない。

 この点について木實谷氏は「確かに芝路線だけでなく、今後はダート路線でも活躍馬を出していかなければなりませんね。ただ、自分たちも今がベストだとは思っていませんし、これからもさらに成績を上げるべく、日々試行錯誤しています」と話す。

 今秋にはノーザンファーム天栄の坂路コースを6メートル延長し、さらに勾配がつけられる。また、屋根付き周回コースも完成するという。これだけの独走劇を続けていても全く慢心のないノーザンファーム。昨年の2冠馬ドゥラメンテは残念ながら故障で引退となってしまったが、マカヒキ凱旋門賞挑戦など、秋もG1戦線をにぎわす馬が多数。この勢いは衰えるどころか、ますます加速していきそうだ。(デイリースポーツ・刀根善郎)

提供:デイリースポーツ

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