「
函館記念・G3」(17日、函館)
重賞初制覇に向け、
巴賞2着の
マテンロウボスが上昇ムードだ。函館重賞完全制覇が懸かる四位を背に、最終リハは函館Wを単走。軽やかな脚さばきで好調をアピールした。
快晴の北の大地で、さわやかに風を切った。
マテンロウボスの最終リハは13日、四位を背に函館Wで単走。人馬の呼吸を確認するようにゆったりと発進すると、3コーナー向こうの函館山を
バックに、馬なりで加速していく。直線に入ると鞍上が満を持して
ゴーサイン。公開調教で集まったファンの視線を一身に浴び、弾むような末脚で5F71秒7-40秒1-12秒0を刻んだ。
追い切り後は、入念にパドックをスクーリング。馬上から降りて汗を拭うベテランの笑顔が、仕上がりの良さを物語る。「攻めはいい感じ。きょうはコンディションを整えるくらいでいいと思ったしね。去年とは馬が全然違う。トモがしっかりとして、たくましくなった」とうなずいた。
見届けた昆師も、久々だった
巴賞2着からの上積みを強調する。「もともと使い込んでいった方が良くなる馬。この間も体は休ませてなかったけど、気が抜けた感じはあったから」と振り返る。前走は
レッドレイヴンに0秒3差で敗れたが、勝ち馬が前走と同じ57キロのハンデを背負うのに対し、1キロ減の55キロ。「斤量差が開いたのと、体調面のプラスで逆転は可能だと思う」と、強気な姿勢を貫く。
勝てば、史上5人目の函館重賞完全制覇となる四位は「器用じゃないし、先行策で教科書通りの競馬ができるかと言えば、そうではない。少し紛れた方がいいけど、十分にチャンスはある。後ろから来る馬の流れになれば」と力を込める。3度目の重賞挑戦となる5歳馬とともに、“函館のボス”の座を狙う。
提供:デイリースポーツ