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【京都大賞典】キタサンブラックV発進 病床のサブちゃんへ吉報届けた

デイリースポーツ
  • 2016年10月11日(火) 06時00分
京都大賞典・G2」(10日、京都)

 デビュー以来初めて1番人気を背負ったキタサンブラックが、秋初戦を見事に制して重賞5勝目をマーク。G1獲りに向けて大きく前進した。武豊は自身の阪神大賞典札幌記念に続いて同一JRA重賞V8を達成。2着には6番人気のアドマイヤデウスが入り、2番人気で昨年の覇者ラブリーデイは3着に敗れた。

 負けられなかった。キタサンブラックが秋初戦をV発進。先に見据える大舞台へ弾みをつけた。

 昨年の有馬記念から4戦連続で逃げを打ったG1・2勝馬。それが今回はヤマカツライデンの番手に控えて機を待った。「ムキになることもなくいい感じだった。乗っていて状態の良さを感じた」。道中のしびれるような手応えを武豊が振り返る。直線入り口で前に並びかけて抜け出すと、後続馬の追撃を完封。辛勝にも映る首差に「後ろから来たら、来ただけ伸びそうな感じ。着差以上の完勝」と胸を張った。

「天皇賞馬として負けられないと思っていた」。菊花賞天皇賞・春を制した淀が舞台。そして、北島三郎オーナー(頸椎症性脊髄症のため入院加療中)は4日に80歳を迎えたばかりだった。「誕生日プレゼントを約束していたし、勝ててよかったです」。プレッシャーを勝利に変えてエールを送った。

 デビュー以来初となる1番人気。ファンの熱い期待にも応えた。「前に馬を置いての競馬でも落ち着いていた。すごい馬ですね、この子は」。清水久師にとっても、特別な思いで迎えた始動戦だった。レース後は馬主に電話で勝利を報告。「結果を出したいと思っていました。オーナーは“馬は何ともないか?よろしくな”と。いつもの感じです」と安堵(あんど)した。このあとは予定通りジャパンC(11月27日・東京)から有馬記念(12月25日・中山)へ。勢いそのままに暮れまで突っ走る。

提供:デイリースポーツ

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