「
天皇賞(秋)・G1」(30日、東京)
夢のカードが実現する。秋の古馬中距離王決定戦は超豪華メンバー。特に現在レーティングで世界2位タイにつける
エイシンヒカリと、同7位タイ・
モーリスの海外G1・2勝馬の初対戦は必見だ。この2頭の激突は、国内ではこれが最初で最後。世界を驚かせた快速ヒカリか、昨年の
年度代表馬モーリスか-。府中の長い直線で繰り広げられる名勝負を見逃すな。
昨年の
年度代表馬選出は、
香港マイルも含めれば一貫してマイル戦だけ走って、年内6戦負けなしG1・3勝の結果によるものだった。
モーリスにとって2000メートルで結果を残すことは、
スクリーンヒーローの後継種牡馬としての自らの価値を広げるために何としても重要だ。
秋に向けた始動戦が2000メートルの
札幌記念。結果は
ネオリアリズムの逃げをとらえ切れず2着に敗れた。陣営にショックの色が薄いのは、代わりに勝ったのが僚馬だからではないようだ。
橋本助手が冷静に分析する。「外を回りましたし、馬場も渋っていて(稍重)、内や前が有利でした。レースとして難しいところがあった中、力は出していましたし、距離も大丈夫だった」。雨中の外枠と不運が重なった中、健闘して距離にめどを立ててくれたと、前向きに受け取っているようだ。
美浦で乗りだしたのは10月上旬からだが、調整は計画通り。1週前は美浦Wで、ともに
天皇賞・秋へ出走する
サトノクラウン(4歳オープン)と併せ馬。内に入ってきっちり抜け出した。
「長めからしっかりできましたし、体も増えている。前走みたいなレースでは厳しいけれど、そのあたりはジョッキーがうまくやってくれるでしょう。東京も、舞台としてはいいですから」と橋本助手は自信を見せる。昨年、マイルCS、
香港マイルで完勝に導いたムーアを背に、昨年の
年度代表馬が再び輝きを取り戻す。
提供:デイリースポーツ