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ブチコなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

  • 2016年10月27日(木) 12時15分
 10月26日は全国的に夏日が観測された場所も多いという報道を目にしたが、今週の栗東は例外。多少の蒸し暑さはあったものの、暑くもなく寒くもない天候。ただ、厚手のジャンバーだと馬に携わる人間には汗をかいてしまうくらい。

 25日と26日の午後から雨が降り、かなりの雨量があったので、ウッドチップはたっぷりと水分を含んだ状態。この時期の馬場差検討が一番難しいのだが、夏場などに比べると時間帯による時計の出方の変化が大きいのもこの時期だろう。

【坂路/4F51.9秒】
 26日。一番時計はエクシードリミッツ(栗東・須貝尚介厩舎)の4F50.0秒。これに次ぐ二番時計はキョウエイギア(栗東・矢作芳人厩舎)の4F50.3秒。4F51秒を切ったのはこの2頭しかおらず、4F51秒台の頭数もさほど多くない。ただ、ラスト1F11.9秒をプリンセスムーン(栗東・安田隆行厩舎)がマークしているように、極端に時計を要する馬場というわけでもない。

 時計だけでは判断の難しい馬場だが、先週19日に一番時計をマークしたリスグラシュー(栗東・矢作芳人厩舎)の動きは素晴らしい。朝一番の時間帯ということもあるが、軽快なスピードで重心がブレることのない走りで4F53.8〜3F38.5〜2F24.7〜1F12.2秒。速い全体時計をマークするスピードがある上、それをコントロールして、ラスト1Fが最速になるラップを踏める自在性。とてもキャリア2戦とは思えないだけに、まだまだありそうな伸びしろに期待したい。

 27日。2回目のハローが終了した時間帯、最初の集団が追い切った後、少し馬が少なくなった時間帯に真っ白な馬体を発見。浜中俊騎手が跨ったブチコ(栗東・音無秀孝厩舎)。観月橋S(11月12日・京都ダート1800m)に向けた追い切りを行ったが、偶然、他厩舎の馬も同時に追い切りをスタートしたので、併せ馬にはならないように、右ラチ沿いを駆け上がっていく。

 ただ、相手も同じようなラップだったので、実質は併せ馬のように見えた。どちらもテンから飛ばしていったので、左ラチ沿いの相手は1F13.2秒と減速したが、こちらは1F12.7秒でまとめる。全体も4F50.8〜3F37.2〜2F24.7秒。もともと追い切りでは抜群に動くタイプではあるが、その状態は変わりない。要は無事にゲートインして、無事にレースできるか。それに尽きるだろう。

 先週の馬場差が「+1.0秒」。雨が降っているだけにこれまた馬場差が難しいところだが、全体的な時計の出方を見るかぎりでは、先週よりは時計が出ている。よって、今週は26日、27日とも『+0.3秒』で馬場差を記録することにした。

【CW/5F66.5秒】
 26日。6Fの一番時計は天皇賞(秋)(10月30日・東京芝2000m)に出走予定のエイシンヒカリ(栗東・坂口正則厩舎)。二番時計はスワンS(10月29日・京都芝1400m)に出走予定のエイシンスパルタン(栗東・藤岡健一厩舎)だったが、2頭の大きな違いは「ラスト1F時計」。エイシンヒカリは12秒台でまとめたのに対して、エイシンスパルタンは止まり気味で13秒台。やはりエイシンヒカリは1週前にも同じように前半から飛ばして、終い止まっており、それが糧になるような走りができた。レースでも逃げることができれば、間違いなくゴール前での攻防に加わっていると思われる。

 27日。前日の夕方からかなりの雨量だったが、各馬の動きを見るかぎり、極端にウッドチップへ影響を与えたという感じはない。むしろ、前半をゆっくりと走れば、ラスト1Fが11秒台も出るような馬場。

 先週の馬場差は「-0.1秒」。今週は基準時計よりも速いくらいという記述をしたが、今週も似たような馬場。よって、馬場差は26日、27日とも『-0.1秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は26日の追い切り頭数が20頭ほど。27日も追い切りを確認した。雨が降ったことに加えて、ここ最近は使用頻度の高い馬場になっているので傷みもありそう。1F11秒台前半なんて時計は出ず、1F12秒前半ならまずますといった感じ。馬場差は26日、27日とも『+0.8秒』で馬場差を記録している。

 ポリトラック馬場は追い切り頭数が少し減っている。あまり馬場状態がよくないという騎乗者からの話を聞いたが、確かに時計も夏場に比べると遅くなっている。といっても、これで基準時計に近づいている感じ。よって、今週は馬場差を久しぶりに変更。26日、27日とも『-0.7秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・写真:井内利彰)

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