「
天皇賞(秋)・G1」(30日、東京)
気配の良さが際立つ。3度目のG1挑戦となる
アンビシャスは決戦2日前の28日朝、栗東坂路をゆったりと流して4F63秒7-15秒4。気持ちを抑えつつ、静かに調整を終えた。「レース前なので時計は気にせず、リズム重視の調整です。いい動きでしたし、高いレベルで好調をキープしています」。生野助手は予定のメニューを済ませて、納得の表情を浮かべた。
初めてのG1挑戦だった昨年の秋盾は、返し馬の段階からイレ込むと、レースでも掛かり気味になったように精神面をコントロールできなかった。それでも掲示板を確保して5着。まだ3歳だったということも含めて、健闘と言える走りだった。
そこから1年。春の
大阪杯では
キタサンブラック、
ショウナンパンドラ、
ラブリーデイなどG1ウイナー5頭を引き連れて、先頭でゴールを駆け抜けた。ここは成長した姿を披露する場でもある。
「あとは輸送してどこまで今の状態を維持できるか、ですね。それがうまく行けばチャンスはあると思います」と力を込める。2枠3番は09年に音無厩舎の
カンパニーが、悲願のG1獲りを果たした時と同じ馬番。馬主が同じ近藤英子オーナーなら、鞍上も同じ横山典。平常心でレースを迎えたその先に栄冠が待っている。
提供:デイリースポーツ