「
スワンS・G2」(29日、京都)
また“サトノ”だ。菊の余韻が残る淀のターフを、2番人気の
サトノアラジンが先頭で駆け抜けた。
自慢の豪脚がさく裂した。後方から運ぶと、4コーナーは大外を回って鋭く加速。メンバー最速の3F33秒6で突き抜け、同じ勝負服の
サトノルパンとワンツーを決めた。川田は「リズムを重視して直線でいい脚を使えるように、と思った。終始外だけを目指してました」と満足げだ。
先週、
サトノダイヤモンドが
菊花賞を制し、春無冠のうっぷんを晴らしたばかり。「この馬も
安田記念で思うようなレースができず、いい成績を残せなかった。現状でこれだけいい脚を使えたので、次がより楽しみになりました」。
菊花賞馬に刺激されたように、厩舎の先輩が秋のG1に弾みをつけた。
「豪快というか、すごいね」。池江師もその勝ちっぷりに目を丸くする。「競馬させてもらえなかったから」と直線で窮屈になった
安田記念を悔しそうに振り返り、昨年4着に敗れた
マイルCS(11月20日・京都)でリベンジを誓う。「徐々に良くなる馬。きょうの体で勝てたのは、
マイルCS、
香港マイル(香港G1・12月11日・シャティン)に向けても大きい」。国内制圧の先に海外挑戦を描き、力強く雄飛する。
提供:デイリースポーツ