アルゼンチン共和国杯(GII・芝2500m)に出走する注目馬について、追い切り後の関係者のコメント。
アルバート(牡5・美浦・
堀宣行)について、橋本調教助手。
「先週は少し頭が高くて動きも少し重く、良い頃の走りではないように感じました。今週(11/3)はピリッとしていて、乗り手も先週のようなことはなかったと言っていましたので、態勢はまずまず整ったと思います。前走の春の天皇賞(6着)後は脚元に疲れが出たことで間隔があき、体にも余裕があるので絶好調ではありませんが、力は発揮できると思います。長い距離でも上手に走れていますし、この条件も特に心配はしていません。57キロのハンデも実績のある馬は皆同じような斤量ですし、やれると思います」
モンドインテロ(牡4・美浦・
手塚貴久)について、手塚調教師。
「今週(11/2)は馬場が少し重かったですが、指示通り丁度良い追い切りができました。一戦一戦良化していますし、
目黒記念(GII・5着)の時よりも良いですね。体幹がしっかりしてきて、歩様にも違和感なくブレもありません。ここまで大事に使ってきていますし、全体的に良くなっています。重賞勝ちがないのに56.5キロは見込まれた感がありますけど、ここは今までにないくらいのチャンスだと思っています」
フェイムゲーム(セン6・美浦・
宗像義忠)について、宗像調教師。
「坂路を15-15くらいで少し負荷をかけた後に、ウッドチップコースで前に馬を置いていつも通りの併せ馬の追い切りをしました。動き自体はまずまずでしたし、去勢したことで反抗もしなくなり、ジョッキーも思う通りに乗れるのではないかと思います。入厩時はいつもより10キロほど体が減っていたので、戻しつつ調整しています。レース時は460キロ台での出走になりそうです。前走(
宝塚記念・GI・17着)はハミを取るところもなく、ヤル気もなかったですね。外見は戻ってきていますが、去勢手術をしてさほど経っていないこともあり、体が整ってくるまでもう少し時間がかかりそうな感じもします。58キロのハンデもあるので強気にはなれないですね」
クリールカイザー(牡7・美浦・
相沢郁)について、
田辺裕信騎手。
「実戦を使うごとに動けるようになってきましたし、前走(
オールカマー・GII・4着)も復調の兆しがありました。元気一杯でヤンチャな面が相変わらずありますが、良い頃の雰囲気が戻ってきていますね。東京の2500mは何回も走っていますし、心配はないです。逃げることもあれば、控える競馬もしていますが、本来はどんな形でも対応できる馬だと思います。他馬よりハンデが重いのは不利ですが、57キロという斤量はこの馬自身は背負い慣れているので問題ないでしょう」
フェスティヴイェル(牡5・美浦・
畠山吉宏)について、畠山調教師。
「昨年夏は茨城の牧場に放牧して夏場もレースを使う予定でしたが、夏負けでそれも叶いませんでした。今年は早めに北海道の牧場に入れて、うまく調整できました。前走(WASJ第2戦・1着)は、ジョッキーの積極策もあってうまくいきましたね。前走後は北海道で放牧に出して、ここを目標に調整をしてきました。先週しっかりやってますし、今週(11/2)は終いを併せて動きも良かったです。ただ今回はバリバリのオープン馬が相手なので、ハンデ差でどこまでやれるかでしょう」
ショウナンバッハ(牡5・美浦・
上原博之)について、上原調教師。
「ここまで使ってきていますし、週末長めからやっていますので、今週(11/2)は半マイルからサラッとやりました。最近調教で内にモタれるようになり、今週(11/2)もモタれていましたが、レースではそういう面は見せないので問題ないでしょう。前走(
アイルランドT・OP・12着)は位置取りが少し後ろ過ぎた感がありますし、あまり後ろだと東京でも届かないと思いますので、54キロのハンデを生かして、前を射程圏に入れるような競馬をしてもらおうと考えています」
トレジャーマップ(牡5・美浦・
石栗龍彦)について、石栗調教師。
「自己条件も考えましたが、2500という長い距離と51キロのハンデが魅力なので出走させることにしました。放牧で立て直して硬さが取れてきましたし、ここも順調に調整できています。外差しが決まってきていますし、差しのきく展開も向くのではないでしょうか。左回りの直線コースは合いますが、格上のここでどこまでやれるかですね」
(取材・写真:佐々木祥恵)