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トーセンバジルなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

  • 2016年11月17日(木) 12時45分
 毎週のように火曜日は天気が悪い最近の栗東。ただ、水曜日と木曜日の追い切りに影響を与えるほどの雨というわけではない。同じウッドチップ馬場でも坂路では時計が出ているのに、Cコースではさほど時計が出ない。このあたりの明確な理由は説明の難しいところだが、実際に出ている時計を見ていると、それが事実といったところ。

 先週も指摘しているが、ここにきて、汗をかきにくい気候になったこともあり、太目残りが心配になる馬も多くなっている。追い切りでは動けていても、レースではその太目が能力を減少させるケースも少なくないだけに、数字だけに惑わされることのない馬体重判断はこれから先の季節には欠かせない予想項目となるだろう。

【坂路/4F51.9秒】
 16日。一番時計は4F48.5秒のネロ(栗東・森秀行厩舎)。二番時計はアクティブミノル(栗東・北出成人厩舎)と、京阪杯(11月27日・京都芝1200m)出走予定組の2頭が猛烈に速い数字をマークしている。4F50秒台の頭数も多く、実際の数字だけ見ると、先週よりもかなり時計の出やすい状態になっている。

 時計は地味でも豪快な動きが印象的だったのは、今週の東京スポーツ杯2歳Sに出走予定のムーヴザワールド(栗東・石坂正厩舎)。頭数の多い時間帯での追い切りだったため、前が狭くなるシーンもあったが、そんな不利も気にするところなく、自分のリズムを保ちながら1F12.5秒でまとめた。4F54.8秒は時計の出る馬場を考慮すれば、遅い数字だが、これから中長距離を走っていくだろう路線を考えれば、全く問題ない。

 17日。今週のマイルCSが久しぶりの1600mとなるダコール(栗東・中竹和也厩舎)が最終追い切り。小牧太騎手が跨っていたが、スタートからいいスピード乗りで4F51.4〜3F37.9〜2F25.2〜1F12.9秒。最後まで余力が残った形での動きは明らかに前走時と違う仕上げ。坂路でこれだけ時計を出せるようになっている現状なら、マイルが短いということはないだろう。

 先週の馬場差が「±0.0秒」。16日、17日とも馬のクラスや距離実績に関係なく、速い時計が連発している状態。よって、今週は『-0.8秒』で馬場差を記録している。

【CW/5F66.5秒】
 16日。一番時計は6F78.0秒のナリタスーパーワン(栗東・松永昌博厩舎)。馬場の内を回ったことが最大理由だが、自身も休み明けの前走を叩かれて、道中は脚をためて走ることができており、その分、6F時計が速いといってよいだろう。

 動きで目立ったのはロイヤルストリート(栗東・藤原英昭厩舎)。前走は昇級や距離で負けたわけではなく、最終追い切りで力んでいたことが理由。今回は5F追い切りで1Fごとがスムーズな加速。この走りができれば、マイル戦でも十分に対応できるはず。ここで結果が出れば、来春のヴィクトリアMも視野に入ってくるだろう。

 17日。500万下から1600万下の3連勝でG1初出走となるトーセンバジル(栗東・藤原英昭厩舎)がジャパンカップ(11月27日・東京芝2400m)に向けた1週前追い切り。ベストアプローチダノンロマンとの3頭併せだった。

 時計は速くないが、6F86.4〜5F70.4〜4F54.7〜3F39.5〜1F11.8秒とリズム重視で最後はしっかりとした脚どり。メンバーレベルは別として、この馬自身は着実に能力を出すための態勢が整っているだけに、現状でどこまで動けるのか楽しみ。

 先週の馬場差は「-0.2秒」。冒頭に時計を要すると記したのは、坂路と比較した場合。Cコースの基準時計からすれば、さほど時計が遅いわけではない。今週も先週とほぼ同じ馬場差『-0.1秒』で、16日、17日とも記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は追い切り頭数が10頭以下。常に記しているように、芝の状態は緩くて、芝の塊が飛ぶ状態。その分、時計が遅くなっていることはここ最近はずっと変わりない。馬場差は先週と同じ時計を要する『+1.0秒』で馬場差を記録している。

 ポリトラック馬場は追い切り頭数がかなり落ち着いてきた。時計の出方も大きく変化することはないので、馬場差は先週と変わらず9日、10日とも『-1.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・写真:井内利彰)

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