「
きさらぎ賞・G3」(5日、京都)
近5年で3頭の勝ち馬を送り出す池江厩舎。今年の主役候補は2戦2勝の
サトノアーサーだ。1日、栗東CWの併せ馬では、落馬負傷からスピード復帰を果たした川田を背に余裕の先着。昨年の覇者
サトノダイヤモンドの蹄跡をなぞるべく、出世レースをものにする。音無厩舎は
ダンビュライトと
アメリカズカップの2頭出し。栗東坂路で併入と、こちらも好調をアピールした。
無傷3連勝だ。
サトノアーサーは栗東CWで
シルバーポジー(4歳1000万下)と併せ馬。0秒9遅れで追走したが、外から一瞬でその差を詰める圧巻の加速力を披露した。馬なりで半馬身先着し、4F53秒9-38秒3-11秒6をマーク。「気持ち良く脚を伸ばしていたし、集中して走れていた。素晴らしい動きをするので、競馬が楽しみです」。感触を確かめた川田が満足げに話した。
1月8日の京都2Rで落馬した鞍上は、第2、3腰椎突起と鼻骨を骨折。長期離脱も考えられる負傷だったが、右鎖骨骨折から3週間で復帰した福永と同じ病院で治療。懸命なリハビリを行い、スピード復帰がかなった。「もっと時間がかかると思っていましたが、早く戻ってこられました。10年前に骨折した時は3カ月かかったから、医学の進歩を感じました」。ホッとした表情を見せた主戦は復帰週の重賞挑戦に向け、「春に向けていい勉強ができれば」と相棒へ信頼を寄せた。
池江師も納得の笑みをこぼす。「折り合いがついていて、動きも良かった。筋肉がついて幅も出た」と良化ぶりに目を細めながら、「(サトノ)ダイヤモンドは安心できたけど、この馬は不確定要素がある。まだ成長の余地がある」と伸びしろを強調。G1・2勝馬となった昨年の覇者を引き合いに出し、連覇を期待した。
そんな先輩僚馬とともに、
凱旋門賞挑戦のプランも浮上。「今回の勝ち方や
皐月賞でいい走りをすれば、登録する可能性がある」と師は力を込める。頂を目指し、まずは重賞勝ちを-。
グランプリホースの蹄跡をなぞりたいところだ。
提供:デイリースポーツ