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大阪杯・G1」(2日、阪神)
6歳の春、初のG1へ挑む
中山記念2着の
サクラアンプルール。異父兄に重賞4勝馬
サクラメガワンダーがいる血統馬だが、ここまでの道のりは決して平たんではなかった。
デビュー3戦目に地方のホッカイドウ競馬(門別)へ移籍。2連勝してすぐに戻ってきたが、そこから1年半以上も勝利から見放された。「あの頃はうるさくて大変だったよ。まだ500万下の身だったから、周りも気を使ってくれないしね」と池上助手は懐かしそうに振り返る。
そんな気性の激しさを抱えながらも、徐々に秘めていた素質が目を覚まし、昨年の暮れにようやくオープン入りを果たした。その成長力には「ここまで来るとは思わなかった」と目を丸くする。
3月31日朝は美浦北Cを軽めのキャンターで1周。決定した4枠6番に「内枠を引ければいいと思っていた」と仕上げ人は声を弾ませ、「まだ重賞を勝っていないけど、どれくらいやれるのか楽しみの方が大きい。ジョッキーも燃えているみたいだからね」と笑みを浮かべた。
コンビを組んで4・1・2・2着の横山典に、金成師は「ノリちゃんに乗ってもらえなかったら、たぶん使わなかったよ」と全幅の信頼を寄せる。鞍上にとっては連覇が懸かる一戦。名手のエスコートで、遅咲きの“サクラ”が満開となる。
提供:デイリースポーツ