「平安S・G3」(20日、京都)
ダート界に怪物誕生か。砂路線に転向後、無傷4連勝中の
グレイトパールが、初挑戦で重賞の壁を越えてみせた。しかも、後続に楽々と4馬身差をつける圧勝劇で、だ。
前半は中団の9番手。川田が「体が大きく器用なタイプではないし、出して行ってあの位置」と振り返る通り、多少おっつけ気味の追走となった。
初めて体感する重賞の速い流れ。ついていけないかと思いきや、ひとたびエンジンがかかると次元が違う。向正面で馬群の大外から一気にポジションを上げ、4角で早くも2番手へ。直線半ばで余裕しゃくしゃくに先頭へ躍り出ると、最後は手綱を押さえながら、ゴール板を駆け抜けた。「最後まで同じペースで走り続けることができる」。川田が絶賛するトップスピードの持続力を生かし切って、初タイトルを手にした。
中内田師は「終わってみれば強かったねえ。この馬の力を見せることができた。結果を出せて良かった」と笑顔で愛馬を見つめる。出走がかなわなければ秋競馬まで待機する方針だが、「
帝王賞(6月28日・大井)を視野にしたい」とトレーナーは統一G1の舞台を見据えた。一気の頂点奪取を目指し、このまま砂上の無敗街道を突っ走る。
提供:デイリースポーツ