「
新潟記念・G3」(3日、新潟)
剛撃一閃(いっせん)。6番人気の
タツゴウゲキが2番手追走から早めに抜け出し、後続を力強く振り切ってV。
小倉記念に続く重賞連勝を決めるとともに、サマー2000シリーズ制覇を成し遂げた。2着は1番人気の
アストラエンブレム。3着には12番人気の
カフジプリンスが入った。
外から追いすがる
アストラエンブレムに手応えで上回る。秋山の力いっぱいのアクションが、
タツゴウゲキを首差勝利へと導いた。
小倉記念に続いてサマー2000シリーズ重賞を連勝。今夏唯一のシリーズ2勝で、文句なしのシリーズチャンピオンだ。
鞍上にとって因縁めいた叩き合いになった。
小倉記念はM・デムーロが落馬負傷したため、急きょの代打騎乗。引き続き騎乗依頼をもらった今回、そのイ
タリアンが駆る2着馬を振り切った。「2回ラッキーが続きましたね。秋になったら影が薄くなると思うんで(笑)」。自虐と謙遜を交えて振り返ったが、仕事人の腕が光ったレースぶりだった。「直線は内が荒れていたから、なるべくいいところを通ろうと。逃げてもいいかなと思っていたけど、1頭になったら物見して。行ってもらって2番手に入った」。秋山はこの日、1鞍だけの全力騎乗。芝の様子をうかがえたのも返し馬の段階だったが、観察力と柔軟な機転が勝利をたぐり寄せた。
馬も充実期を迎えていた。以前はトモの弱さを抱えていたが、「コンスタントに上積みをつくりつつ、使えるようになった」と鮫島師は胸を張る。今後はひとまず放牧へ。秋のローテについても白紙だが「回復も早くなっているよね。G1?このまま成長していってくれたら」と色気ものぞかせた。夏のローカルでひときわ輝いた5歳馬が、中距離界の一線級とぶつかる日もそう遠くないはずだ。
提供:デイリースポーツ