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京成杯AH・G3」(10日、中山)
5歳牝馬の
アスカビレンが重賞初制覇を狙う。
中京記念では上位には切れ負けをしたものの、牡馬相手にしぶとく脚を伸ばして4着と健闘した。そこからレース間隔をじっくりとあけて、態勢を整えての中山初登場。シリーズ王者こそ狙えないが、秋の大舞台に向けて結果を残しておきたい。
朝晩は涼しくなったとはいえ、まだまだ暑さが残る栗東トレセン。そんな中、活気ある姿を見せているのが5歳牝馬の
アスカビレンだ。「この季節が合うんでしょうね。前走時の状態も悪くはなかったけど、ここまでいい感じで来ているし、毛づや、気配ともに本当にいいよ」と中尾師は目を細める。
サマーマイルシリーズ初戦の
中京記念を4着と健闘しながら疲れが出て、次戦に予定していた
関屋記念をパス。栗東在厩でレース間隔をあけ、ここまで回復に努めてきた。それが奏功し、先月30日の栗東坂路では4F52秒9-12秒2とはずむような動きを見せつけた。「復調してくれましたね。力を出せる態勢は整っていますよ」と胸を張る。
ここを勝っても既に15ポイントを獲得している
ウインガニオンには届かず、サマーマイルシリーズの覇者にはなれない。ただ、実りの秋とするためにも重要な戦いとなる。「中山コースは初めてになるけど、スタートは上手な馬だからポジションも取りやすいと思う。54キロは想定したハンデだしね」と前向きに話す。
今回コンビを組むのは松田。道路交通法違反による6カ月の騎乗停止処分から先月復帰して以降、初めての重賞騎乗となる。「彼も期するものはあると思う。それにこの馬で2回勝ってくれているから。頑張ってほしいよ」。結果を出したいのは人馬ともに同じ。強い気持ちで牡馬相手のG3に立ち向かい、初タイトルを狙う。
提供:デイリースポーツ