「
凱旋門賞・仏G1」(10月1日、
シャンティイ)
サンクルー大賞を制してG1ホースの称号を得たフランス馬ザラックが、大一番に向けて最終追い切りを行い、3頭併せで最先着を決めた。母は08年
凱旋門賞を含め、7戦無敗を誇った名牝ザルカヴァ。地元の意地に懸けても負けられない戦いに臨む。
暗闇の中、広大なエーグル調教場に3頭の蹄音が響く。大一番に臨むザラックが、両脇に僚馬を従え、軽く気合をつけられるとグイッとひと伸び。約1馬身の先着を決めた。
7月の
サンクルー大賞でG1タイトルを手にして以来、3カ月ぶりの実戦となるが、フランスの名伯楽ドゥロワイエデュプレ師は「調教後の息の入りが早かったし、この2週間ほど特に調子がいい」と仕上がりに自信を見せた。
母は師が管理し、フランス牝馬三冠、
凱旋門賞を含め7戦無敗を誇った名牝ザルカヴァ。3歳時にフランスダービー2着、ムーランドロンシャン賞4着とG1に届かなかったが、4歳を迎えた今年は本格化を印象づける活躍ぶりだ。
トレーナーいわく、母との類似点は「加速力」。柔らかい馬場が好みだが、持ち味を生かすためには馬場が悪くなり過ぎないことを師は好走の条件に挙げ、今回のメンバーについては「エネイブルがおり、
クールモア勢も4頭が予定している。すごく難しいレース」と分析した。
イギリス、アイルランド、ドイツ調教馬など海外からの挑戦が多い今年の
凱旋門賞。地元フランス馬として、その存在感を示したいところだ。
提供:デイリースポーツ