この週末、日本に台風21号が接近しています。週末に競馬を控えた陣営、とくに
菊花賞に駒を進める面々は週の初めから天気予報とにらめっこしていましたけど…。日を追うにつれ、悪くなる予報に頭を悩ませていました。
キセキを担当する清山助手もそのひとり。愛馬はきれいな走りをするので良馬場でベストパフォーマンスを見せたいところですよね。
「台風が来ないように祈りたいけど、最近の雨雲
レーダーは正確だから…」と渋い表情でした。角居師も「できれば良馬場で」としています。
でも、父の
ルーラーシップは道悪OKだったんですよね。不良馬場の
金鯱賞、
AJCCを勝っているんですから!
「そうなんですよ、馬場が良いに越したことはないですけど、少々の道悪ならこなしてくれるのでは、と思っています」と辻野助手はこの心配が取り越し苦労に終わる可能性を示唆していました。
馬の成長曲線にあわせて、春は必要以上に無理せずに走ってきました。かつて
ルーラーシップを担当していた岸本助手は、息子の
キセキには調教パートナーとして時にはゆったりと、時には厳しく接しながら育ててます。この秋、ようやく
キセキの馬体もしっかりしてきて、厳しく鍛えても耐えられるまでに成長しました。
「
キセキの奇跡を見たいんですよ!」と、わたしは何度となく清山助手などにお願いしています。その日がそろそろ来るときなのかもしれません。
そして明日21日、東京競馬場で行われるアイビーSにウォッカの4番仔である
タニノフランケルが出走しますね!
「大型馬らしく使いながら良くなっていますよ。馬場が悪くなってもマイナスにはならないと思います」(辻野助手)
お母さんが大活躍した東京競馬場ですから、息子も合わないわけがありません。
「この馬も広い馬場のほうが走りやすいはずです。関東のファンの方の前でもいい競馬をしてきて欲しいですね」(辻野助手)
(取材・写真:花岡貴子)