阪神JFへの
ステップレースだが、5年前に
アルテミスSが創設されてからはメンバーが分散するようになり、レースの性格も微妙に変化している。それ以降の好走馬で古馬重賞級にまで出世したのは、
ローブティサージュ、
ベルカント、
ブランボヌール。いずれも、古馬になってからはス
プリント路線に活躍の場が限定されていることに注目したい。
1.先行馬が頑張れる
昨年はシンガリ人気の
ショーウェイが、一昨年は6番人気の
メジェルダが2着に逃げ粘り、2014年はシンガリ人気の
クールホタルビが3番手からの抜け出しで大穴を開けた。2013年に逃げ切り勝ちを収めた
ベルカントもその時点では4番人気。過去10年で見ても、4コーナーの通過順位が4番手以内だった馬が7勝を挙げている。
2.キャリアが浅い馬は苦戦
過去10年で、前走で新馬を勝った馬の成績は[1-1-0-20]と不振。連対を果たしたのは、次走で阪神JFを勝つ
ローブティサージュと、
朝日杯FSで1番人気に推された
ミスエルテの2頭のみ。
3.距離短縮組が優位
前述の2頭は、いずれも前走で1600m以上の距離を使われていた点で共通する。過去10年のこのレースで、前走から距離短縮で挑んだ馬の連対率は33.3%。距離延長の9.3%、同距離の9.0%と比較して、その優位性ははっきりしている。
将来的に短距離路線で活躍できるようなスピード馬でありつつ、現時点では長めの距離を経験していることが望ましい。そういう視点から、
コーディエライトに注目したい。短距離色が強い血統背景の持ち主だが、前走の
新潟2歳Sでは逃げ粘って2着と好走。鞍上の
和田竜二騎手が、今年は
フローラS、
ローズSと牝馬重賞を2勝している点も心強い。