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“控えめな”坂口師がやる気満々 ペイシャルアス勝負がかり/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2017年11月01日(水) 18時00分
 31日から栗東トレセンで新調教スタンドの運用が始まった。トレセンが開場した1969年から使用していた旧スタンドが老朽化したため新たに設置されたそのスタンドは、3→4階建てに。GI共同会見のための専用インタビュールーム、ファンの公開調教見学のための調教公開室など、新設備も完備された。

 肝心の調教の見やすさに関しても、ゴール地点は旧スタンドから若干遠くなったものの、専門紙記者が調教を見る4階は、これまでより上からの視点になるため、「向正面や併せ馬の内側の様子が、よく見える」と好評だとか。

 そんな中、問題になったのは調教師席の席順だ。中村調教師いわく「坂路モニターとトラックの両方がよく見える席と、逆に見にくい席…。いい場所、悪い場所というのはあるからね」。そこで誰がいい席を確保するかが話題になったが…。

 実は、この席順は先着順で決められることになっており、31日の調教開始1時間前には、いい席を確保したい多くの調教師が、スーパーの特売に走る主婦さながら、早くからスタンドに現れて“特等席”をすでに確保していた。

 そんな中、旧スタンドと同じように左端の席に陣取ったのは坂口調教師だ。一見、調教が見にくそうだが、「ずっと端っこにいたのに、新しくなって突然、真ん中に行ったら怒られるやろ(笑い)。もう定年も近いからな。まあ、すしの巻物でも端っこのほうが具が多く入っていておいしいから。ここが落ち着く」。

“シ烈な”席取りには控えめだったトレーナーだが、GIIIファンタジーSペイシャルアスについては、やる気満々だ。

「鞍上が(ミルコ)デムーロなのは頼もしいよね。馬も変わらず元気だし、1400メートルの距離も問題ないよ」

 坂口厩舎が、めったに頼まないミルコに騎乗依頼したのだから勝負がかり。注目して損はないはずだ。

(栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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