寒い季節のほうが代謝が上がるから痩せやすい、という話を聞いたことがあります。でも、実際そうでしょうか?寒いと動くのが億劫になりがちだし、汗もかきにくい。そして、なにより秋は食べ物が美味しいこともあって食欲が上がってしまいますよね!結局、なかなかそう簡単に痩せられないのが現実だったりします…。
ジャパンCに出走予定の
シュヴァルグランも比較的、食欲はあるほうです。そして「この時期は特に食べる量以上に身につくタイプ」(津田助手)なのだそうです。そんな
シュヴァルグランに妙な親近感が湧くのは私だけでしょうか(苦笑)。
シュヴァルグランの場合、さらに以前は体が緩かったこともあり調教でのタイムも動きも決して褒められるほうではありませんでした。でも、最近は馬体の成長に伴い緩さも解消されてきたし、以前よりは調教もしっかり動けるようになってきていますよ。担当する津田助手によれば、「徐々にですが、着実に成長が見られますね。特に体幹がしっかりした」のだそうです。しっかり食べた分がつけたいところについてきたのですね。これは嬉しい成長です。
そのような体の変化にあわせて、陣営は調教の方法も都度変えてきています。前走の
京都大賞典は休み明けということもあり「前進気勢を意識する仕上げ」をしていたそうです。そして、今回の仕上げは?
「一回使ったので馬の気合もいい感じになってきていますよ。カッカさせる必要もないので、特に前進気勢は意識しない普通の調教になります。1週前追い切りも3頭併せでしっかり負荷がかかっていますし、状態はいいですよ」
鞍上もオーストラリアのヒュー・ボウマン騎手に決まりましたね。テン乗りになりますが、短期免許も3度目というオーストラリアのトップジョッキーです。
「追い出してからちょっと反応するまで時間がかかるけれど長くいい脚が使えます。決して乗りにくい馬ではないです」
となると、レース直前まで気をつけなければならないのは馬体重の推移でしょうか。前走の
京都大賞典は472キロ、先週追い切った後で「478キロ」だそうです。ちなみに、昨年の
ジャパンCでは「輸送で減る分を考慮して仕上げたけれど、思ったより減らなくてプラス8キロ(482キロ)だった」とのこと。ホント、馬体重の読みが難しい馬ですね。
(取材・写真:花岡貴子)