「阪神C・G2」(23日、阪神)
負けられない一戦に全神経を集中させた。ゴール前、狭くなった馬群を割って末脚を伸ばす
イスラボニータ。先に抜け出した
ダンスディレクターを外からきっちり差し切ると、ラストランを白星で決めた。94年に
サクラバクシンオーがつくった記録を23年ぶりに更新する、コースレコードのおまけ付きだった。
鞍上のルメールは破顔一笑。「大切なレースだった。道中は(
ダンスディレクターの)
武豊さんの後ろでいいポジションを取れた。ゆっくりかわしたけど最後は前にいてくれたね」と相棒の健闘をたたえた。自身初のJRA年間200勝にも、あと“3”とし、「いけそう。
武豊さんしかやっていないので、できたらすごくうれしいこと」と力を込めた。
栗田博師も感慨深げだ。「最後をこんな素晴らしい結果で締めることができた。これから種牡馬になるが、1400〜2000メートルまで持つし、2400メートルのダービーでも2着だったからね。価値があるよ」とほほ笑む。「2歳時から活躍してくれた。改めてすごい馬だと感じた。感謝しているよ」。優しいまなざしのまま、愛馬の労をねぎらった。
提供:デイリースポーツ