「
京都金杯・G3」(6日、京都)
18年も“ユタカとブラック”だ。西の新年重賞を制したのは4番人気の
ブラックムーン。レース連覇を決めた
武豊は、デビューから32年連続となるJRA重賞勝利を達成し、自身の記録を更新するとともに、
京都金杯単独トップの4勝目となった。2着は3番人気
クルーガー。1番人気の
レッドアンシェルは3着に敗れた。
自慢の切れ味がさく裂した。メンバー最速となる上がり3F33秒9の末脚を繰り出した
ブラックムーンが、初の勲章をつかんだ。
「うまい」「しびれた」。西浦師から称賛の言葉が次々と出てくる。道中は最後方にいたが、ペースが遅いと判断した名手は勝負どころでポジションをアップ。直線は外から一気に突き抜けた。「仕掛けるタイミングが絶妙だもの。さすが日本の第一人者」。トレーナーは鞍上の好騎乗を絶賛した。
武豊は昨年の
エアスピネルに続くレース連覇。「ペースが遅かったので。(仕掛けが)早いと思ったけど、動いて勢いをつけた。切れる」。初コンビでの会心騎乗に満面の笑みを浮かべた。
デビュー当時から期待されていたが、あせらず、ゆっくりと育て、ようやく我慢が実ってきた。西浦師は「長い目でね。少しずつ力をつけて自分の競馬ができるようになった」とうなずく。
2度目の重賞挑戦だった昨年のこのレースは9着。成長を示す年明け重賞のVに夢が広がる。「これをきっかけに。
安田記念(6月3日・東京)を目指したい」と指揮官。ユタカも「強い。今後が楽しみ。またブラックの年にしたいですね」と、昨年末に引退した
キタサンブラックの名を絡めながら期待を込めた。百戦錬磨のベテランとマイル界の新星が奏でるハーモニー。この重賞初Vは、まだまだ序曲にすぎない。
提供:デイリースポーツ