「AJCC・G2」(21日、中山)
またしてもミルコだ!2番人気の
ダンビュライトが、2番手から直線楽々と抜け出し、重賞初制覇を果たした。鞍上のM・デムーロは2週連続の重賞美酒。管理する音無師は5年連続のJRA重賞勝利となった。2着は1番人気の
ミッキースワロー、3着は8番人気の
マイネルミラノ。3番人気の
ゴールドアクターは、しんがり11着に終わった。
またも名手の手綱がさえ渡った。2番人気に推された
ダンビュライトが快勝。昨年のクラシック三冠皆勤の期待馬が、12年覇者である
ルーラーシップとの父子制覇を果たすとともに、重賞初タイトルを手にした。
「“好きに乗っていいよ”って言ったら、ホントに好きに乗ってきた」。音無師は思わず脱帽だ。スタート後は押し出されるように前へ。1角手前で外から
マイネルミラノが来ると、すぐに2番手に控えた。「VTRを何度も見て、速い脚がないから早めに行きたかった。調教に乗って、状態がいいのは分かっていたからね」とM・デムーロはしてやったりの表情を見せる。
4角入り口で前との差は4、5馬身あったが、馬なりのまま差を詰めると、残り200メートル過ぎでかわして先頭へ。最後は同期
ミッキースワローの猛追を抑え、余裕のフィニッシュを決めた。「いい勝ち方。能力が高いね」と鞍上は誇らしげに相棒をたたえた。自身は先週日曜に
日経新春杯(
パフォーマプロミス)Vを含め、キャリアハイとなる一日6勝をマーク。勢いはとどまることを知らない。
強い4歳世代からまた、楽しみな重賞ウイナーが誕生した。レース前に「
大阪杯(4月1日・阪神)へ行きたい。そのためにも賞金を」と話していたトレーナー。「まだ精神的に幼いし、もっと体も増えてこないとな」と手厳しいが、それも期待の表れだろう。「直行か、どこか挟むかは未定」としたが、その顔には自然と笑みが浮かんでいた。
今後はいったん放牧へ出て、来たるべき大一番へ英気を養う。本当の戦いはこれから。どんな姿で戻ってくるのか、再会の日が楽しみになった。
提供:デイリースポーツ