7日から4月2日までJRA短期免許を取得した
フィリップ・ミナリク騎手(42)=チェコ=が、美浦トレセンで追い切りに騎乗した。ドイツを主戦場としているベテラン騎手。日本競馬の参戦は本人が熱望したものだ。「日本の競馬は世界一だと思っている。夢がかなった」と笑みを浮かべる。これまでジャパンCで3度の来日経験はあるものの、短期免許は今回が初。11日の
共同通信杯は
エイムアンドエンドとコンビを組み、来週の
フェブラリーSは
サウンドトゥルーに騎乗する。「とにかく日本で初勝利を挙げたい」とVへの意欲を見せる。
今回の来日で持参したものがある。それは昨年のジャパンCで一緒に騎乗し、今年1月に病気のため34歳の若さで亡くなったダニエレ・ポルク騎手の鞍だ。以前、同じ厩舎で働いており、「週によってはうちの奥さんより一緒の時間を過ごした」と言うほどの仲。そんな親友の最後の騎乗となったのが、イ
キートス(15着)で挑んだ昨年のジャパンC。「彼はジャパンCの時、自分の死を分かっていたようだ。それでも本人の意志で日本へ出向いた。そんな彼の鞍でひとつでも勝利をつかみたい」と前を向く。ミナリクにとって日本は特別な場所のようだ。(デイリースポーツ・小林正明)
提供:デイリースポーツ