普段以上に“マツクニ節”がさえ渡っていた。
タイムフライヤー(
若葉S出走)の最終リハを見届けた松田国英調教師(67)=栗東=の表情が、とにかく明るい。熱心に説明するあまり、なまりが出てしまったことに気づくと「私は“そだねー”の北海道出身ですから」と時事ネタを交え、自らにツッコむ場面も。指揮官の“絶口調”ぶりが、G1馬の順調な調整を物語るようだった。
先週までつけていたメンコを外し、チークピーシーズを装着した
タイムフライヤーは、栗東坂路でルメールを背に併せ馬。3週連続でジョッキーを乗せた効果もあってか、エンジンのかかりが遅かった以前とは一転。あっさりと先着した。タイムは4F52秒5-38秒5-12秒7。「乗り手の動作を見ても最後は追ってなかったですからね」と師は良化を実感。鞍上も「良く動いていたし、反応も良くなっていた」と手応え十分だ。
“英才教育”も施してきた。先週は
サトノファンタシー(10日の
ポラリスSをV)と、今週は元オープンで現1600万下の
カラクプアと併せた。「普通、この時期の3歳馬は上の条件の馬と併せることはしないんですけどね」と師。全ては能力を高く評価するからこそ。マツクニ流で鍛えられた2歳中距離王者の始動戦。どんな走りをするか目が離せない。(デイリースポーツ・大西修平)
提供:デイリースポーツ