昨年は単勝オッズ140円の
ソウルスターリングが3着に敗退。一昨年も150円の
メジャーエンブレムが4着に敗れ、その前年も160円の
ルージュバックが9着に敗れている。
あとになって振り返れば、人気を裏切った断然人気馬もそれぞれ不安材料を抱えていた。しかし、
桜花賞の時点ではそれが表面化しておらず、多くの予想家やファンによって「この馬は大丈夫」と信頼されていたわけである。近年の
桜花賞の教訓を活かすならば、堅い人気馬に思えてもその裏を探ってみる必要がある。
1.牡馬混合重賞での経験が活きる
昨年勝った
レーヌミノルは
小倉2歳Sの勝ち馬。一昨年の勝ち馬
ジュエラーには
シンザン記念2着の実績があったし、2015年の勝ち馬
レッツゴードンキは
札幌2歳S3着、2014年の勝ち馬
ハープスターは
新潟2歳Sの勝ち馬。2012年の勝ち馬
ジェンティルドンナは
シンザン記念勝ち馬で、2011年の勝ち馬
マルセリーナは
シンザン記念で3着していた。牡馬相手の重賞での好走履歴は、近年の
桜花賞を勝つためにはマストとすら言える条件になっている。
2.前走は着順より人気を重視
昨年の勝ち馬
レーヌミノルは
フィリーズレビューで2着に敗れたことで8番人気にまで支持を落としていたが、
フィリーズレビューでは単勝180円という断然の支持を受けていた。一昨年の勝ち馬
ジュエラーは、
チューリップ賞1番人気2着→
桜花賞3番人気1着。
ハープスターのような前哨戦と連勝したタイプも、前哨戦でしっかりと人気を集めている。
3.小さい馬は勝ちが遠い
コース改装になってから昨年までの11回で、馬体重450kg未満の馬の勝利は2008年の
レジネッタが最初で最後である。昨年は436kgの
リスグラシューが最後詰めきれず2着、一昨年は494kgの
ジュエラーが426kgの
シンハライトをハナ差で交わし、2013年は484kgの
アユサンが430kgの
レッドオーヴァルに競り勝った。前走の馬体重としては、できれば460kgくらいはほしいところだ。
4戦4勝の2歳女王
ラッキーライラックが人気を集めるが、「牡馬混合重賞実績」という点でリードする
アーモンドアイに注目したい。牝馬による
シンザン記念勝ちは
ジェンティルドンナ以来の快挙で、牝馬の枠を超えたスケール感を持つ。3か月の休み明けでの挑戦は異例のローテーションになるが、なにか不安があったわけではなく当初の予定通り。女王を破るシーンは十分に考えられる。