第22回
マリーンC(交流G3)は11日、
船橋競馬場を舞台に12頭立てで争われる。1、2着馬(地方所属馬のみ)に、
スパーキングレディーカップ(交流G3、7月5日、川崎)への優先出走権が与えられる。
07年から17年(11年震災のため中止)を振り返ると、07年に
トーセンジョウオー(船橋・川島正行厩舎)が、地元・船橋勢の意地を見せ勝って以降、すべて
JRA勢がV。南関東勢が、2着に踏ん張りを見せたのは、12年
クラーベセクレタ(船橋・川島正行厩舎)、16年
ブルーチッパー(大井・
荒山勝徳厩舎)、17年
ララベル(大井・
荒山勝徳厩舎)。
ララベル級でも
JRA勢の厚い壁は破れなかった。
今年も
JRA勢が主力となるが、この戦線は、レースをするたびに女王が変わる混戦模様になっている。
ララベル(大井・
荒山勝徳厩舎)は、昨年念願の交流G1・
JBCレディスクラシックを制し、そのあと
JRAの
フェブラリーSに挑戦して引退。昨年暮れの
クイーン賞を
プリンシアコメータ(美浦・
矢野英一厩舎)が女王に輝くと、年を明けた
TCK女王盃は地方交流重賞初挑戦となった
ミッシングリンク(美浦・
斎藤誠厩舎)がV。
エンプレス杯は、
アンジュデジール(栗東・
昆貢厩舎)が昨年の
スパーキングレディーカップ以来の2つめのタイトルを手にした。
そんな状況下、
クイーンマンボ(栗東・角居勝彦厩舎)が始動。昨年は
関東オークス、レディース
プレリュード(いずれも交流G2)を制した。前走の
レディスプレリュードでは、
ホワイトフーガ、
アンジュデジール、
ララベルらを退けての圧勝。その後予定していた
JBCレディスクラシックは、右前ザ石のため、出走を回避、休養に入り立て直された。4月1日には栗東の坂路53秒6-39秒2-25秒2-12秒3のタイムをマーク。女王復権を目指し、態勢を整えてきた。
レディスプレリュードで見せた絶対的なパフォーマンスは、休み明けでも脅威だ。
アンジュデジールは、前走
エンプレス杯を快勝。「前走よりも馬の状態が良くなっていた」と手綱を握った
横山典弘騎手は勝利インタビューで話しており、ひと叩きした効果は明らか。
ミッシングリンクは、
TCK女王盃を勝ったものの、前走の
エンプレス杯が6着。川崎コースのタイトな左回りが影響したのか、3〜4コーナーでもう手応えが怪しくなり6着。広い船橋コースなら、巻き返しがあっていい。
地方勢では
ニシノラピート(大井・
市村誠厩舎)。昨年は
しらさぎ賞S3、
東京シンデレラマイル・S3と重賞2勝。ここも積極果敢な逃げで見せ場以上を作りたい。地元・船橋からは
オルキスリアン(
張田京厩舎)となるが、B2の身で斤量も55キロと恵まれておらず、上位進出は厳しいか。
(取材・文=坂巻昌二)
南関に精通した元トラックマンが導き出した最終決断はこちら!