1月14日の
京成杯(GIII)に勝利して以来のレースとなる
ジェネラーレウーノ(牡3・美浦・
矢野英一)が、
田辺裕信騎手を背にウッドチップコースで最終追い切りを行った。追い切り後、管理する矢野調教師と田辺騎手が共同記者会見に臨んだ。
■矢野調教師
(今朝の追い切りの
コンセプトは?)
「皆さんもご存知の通り集中力に問題のある馬なので、帰厩後はそういった集中力などをフワつかせないような調教を心がけて今日に至っています」
(3頭併せの真ん中から力強く抜け出してきた印象だが?)
「真ん中に入れて後ろからのプレッシャーもかけつつ、馬をどんどん前に行かせるという調教をやってみました」
(印象は?)
「前回のように止まってしまうようなところはなかったです。帰厩後もそういった面は見せないで淡々と走っているというイメージはあるのですが、騎手からは好感触だったと聞いています」
(ここまでは理想通りの仕上がり?)
「そうですね」
(前走の
京成杯を振り返って)
「よく勝ってくれたなと思っています。このレースから着けたチークピーシーズがききすぎたような素晴らし過ぎる発馬だったので、引っ掛からなければいいなと思っていたのですけど、うまいこと騎手も乗ってくれてホッとしています」
(前走からここまで間隔があいたが?)
「クラシック参戦をするのであれば、無駄な消耗をさせない方がいいのではないかとオーナーサイドとの話し合いのもと、今回に至っています」
(前走後は?)
「ノーザンファーム天栄に放牧に出して調整をしています」
(先生も牧場に見に行っていたと思うが?)
「3か月も休ませていましたし、牧場でもしっかりと調整をした上で馬が少し成長し力強くなっているなと、そういう目では見ていました」
(青写真通りの美浦への帰厩で?)
「もちろんです」
(帰厩後も順調に調整は進んだ?)
「すべて順調にいっていると思っています」
(馬体重は?)
「516キロくらい中間はあったのですけど、恐らく若干のプラスもしくは変わらない状態では挑めるかなという感触は持っています」
(
京成杯で勝った中山2000m、改めて戦法は?)
「先行馬が結構いるみたいなので、前走の騎手のコメントのように逃げる馬がいればそれを目標にという形にはなると思いますが、ここまで来たら騎手に任せたいと思います」
(先生自身の
皐月賞への思いは?)
「牝馬では
桜花賞など2回挑戦させてはもらっていたのですけど、また違う意味ですごくいい緊張感を持たせてもらって、この馬には感謝しています」
(
皐月賞からダービーへということを考えつつの今週末になると思うが?)
「距離延びていいタイプだと思いますし、週末は雨が降るみたいなので、ダービーも雨が降らないかなと思っています」
(馬場が渋った方が?)
「課題は集中力だけで、力は結構ある馬なので、重馬場もいいのではないかと思っています」
(今回の馬具装着予定は?)
「前走と同じでチークピーシーズのみです」
■田辺騎手
(今朝の追い切りについて)
「競馬でも調教でもちょっとフワッとする、何と言うのですかねえ…。気難しいというよりは不思議な馬なのですが、今日はわりと素直に走り切ってくれました。もっと何かするのではないかと僕は思っていたのですけど、普通に淡々とメニューをこなして、それはとても良かったですね」
(調教師は集中力を課題に挙げていたが?)
「調教も競馬も動くいい馬ですし、やれば多分動くのでしょうけど、1頭になった時にどうしても一生懸命走らないところがあります。フワッとするというかブレーキをかけるというか、そういうのが今までのレースでも調教でもあったりしていたので、それがとても不安だったのですが、今回はそれがあまりなかったですね」
(そのあたりはレース間隔があいた間に成長した点?)
「今日の追い切りだけで安心はできないですけど、そういうのがなかったというのは良かったと思います」
(実践は久々になるが?)
「実際どのローテーションで
皐月賞に臨むのが良かったかというのは、結果が出たり出なかったりしてから考えるものでしょうから。今のローテーションはベストだと思いたいですね。(追い切りの)動きは良かったです」
(重め感はない?)
「ちょっとわからないですね、気を抜くので。太くて動かない馬はよくいるのですけど、気を抜く馬が気を抜かなかったらどこまで動くのかなと。まあそれも特徴ですから」
(この馬とのコンビでは中山の2000mで2戦2勝だが?)
「さっき話したように少し集中力がないというか、気が散るというか、言い方は良くないですけど一生懸命走る部分が他の馬に比べてないのかなと思います。だからどのくらい能力があるんだろうというのは掴めなくて、その辺の可能性は楽しみですね」
(もっと能力がありそう?)
「そう思いたいです」
(今度のGI
皐月賞で答えが出る?)
「今度のGIでというよりは、ようやく賞金も稼げてGIに出られる馬になってこれからだと思うので、ここからは真面目に走ってほしいですね」
(本番の戦い方については?)
「今まで逃げたり先行したりして勝ってきたのですけど、調教ではいつも後ろから行かせて前の馬を交わすというメニューをこなしているので、特に前々で粘らせなければいけないとかそういうのもありません。スタートがわりと上手なのでいつも好位を取れてしまうので、流れによってはある程度対応できると思います。あとは週末雨予報ですし、馬場状態によっていろいろ考えたいと思います」
(前走から装着のチークピーシーズはきいているか?)
「逆効果の馬もいるのですが、この馬はガラッと変わった感じはないですけど悪い方には出ていません」
(断然1番人気になるような本命馬回避で混戦模様と言われるが?)
「可能性があって伸びしろがある馬なので、楽しみです」
(枠順の希望は?)
「先ほども話したように馬場状態が1番気になるので、悪い馬場からのスタートはあまりしたくないです。真ん中より外目の枠、12番くらいがほしいですね。10番でもいいです(笑)。偶数に越したことはないので」
(道悪の適性については?)
「僕は道悪の方が楽しみですね。むしろパンパンの良馬場過ぎて速い時計になった方がどうかなと思うので、ある程度時計がかかるのはプラスだと思います」
(あとは実践でうまく流れに乗って集中力を見せて?)
「そうですね、人馬ともに集中したいと思います」
(取材・文:佐々木祥恵)