「京王杯SC・G2」(12日、東京)
混戦を制したのは5歳のセン馬だった。4番人気の
ムーンクエイクが、1分19秒5のレコードタイムを記録。重賞初挑戦でタイトルをつかんだ。
道中は10番手を追走し、4角を回って馬群の外へ出すと一気にスパート。ラスト200メートルからは内の
キャンベルジュニア、外から伸びて来た
サトノアレスとの激しい競り合い。最後にグイッとひと伸びすると、
キャンベルを頭差封じ込めた。
上位3頭は頭+鼻差の接戦にも、ルメールは「最後の競り合いは楽しかったね」とサラリとしたもの。これでコンビでの成績は8戦6勝、2着1回。「競馬で掛かるタイプだけど、スピードがあって長くいい脚を使う。タフな馬だね」と満足そうに汗を拭った。
舞台設定がズバリとはまった。3歳夏に去勢手術をしたものの、難しい気性で折り合いに苦労した。そこで陣営はキャリア初の1400メートル戦を選択。藤沢和師は「ペースが速くなって良かった。折り合いはついたからね」としてやったり。歴代最多となる京王杯SC7勝目。レースの特性を熟知しているからこその出走で、思惑通りの結果に目を細めた。
この勝利で
安田記念(6月3日・東京)の優先出走権をゲット。指揮官は「このまま本番へ。3着
サトノアレス、
タワーオブロンドン(NHKマイルC12着)もG1へ行こうと思います」と明言。97年
タイキブリザード、98年
タイキシャトルに続く
安田記念制覇へ。18年は“3本の矢”で春のマイル王を射止める覚悟だ。
提供:デイリースポーツ