ゴールドドリームは昨年の中央ダートGIを2つとも勝ったし、ここ3走はGIを1着→2着→1着。それでも未だ“絶対王者”とまでは呼ばれないのは、それまでスタートで後手を踏んでいた印象が強烈に残っているからなのでしょう。
でも、どうでしょう?
ゴールドドリームの取材を振り返ってみると、昨年の
チャンピオンズカップ以前と以降では馬自身のレースぶりも陣営の心構えも大きく変わったように感じます。
トレセンでは“ゲートで難のある馬はプール調教が効果的”と言われていますが、実際
ゴールドドリームもプール調教を始めてからゲート内での様子も以前に比べて落ち着いてきましたし、それに伴うように成績も安定しています。
「
チャンピオンズカップの前走、盛岡の
マイルチャンピオンシップではゲートの中でバタバタしていた。ゲートの中でもずいぶん力んでいたし、ゲートを出たあとは後手を踏んだ分を挽回するためにずいぶんと脚を使っていた。でも、ここ3走はゲート内で少々力むことはあっても、これまでに比べたら消耗は少ないですね」(担当する木下厩務員)
それゆえに今の
ゴールドドリームなら2000mもこなすであろうという期待が高まります。
「最近の走りのように、ゲートでの消耗が少なくなった今の
ゴールドドリームの走りなら2000mもこなせると思います」(木下厩務員)
同じことをチャンピオンシップの後に平田師も話していました。
平田師も
チャンピオンズカップまではゲートを出た後の位置取りについて強いこだわりを持っていました。しかし、
チャンピオンズカップ以降は「ゲートで少々遅れても取り返せる」とかなり自信を持っています。それも、ゲートでの問題がだいぶ解消された故なのでしょう。
今年は昨年の
帝王賞とはひと味違う
ゴールドドリームが見れそうです。
(取材・文:花岡貴子)