「プロキオンS・G3」(8日、中京)
1600万下の花のみちSを圧勝した
マテラスカイが、勢いに乗ってJRAダート重賞初挑戦。中1週とあって直前はサッと流す程度だったが、帰国初戦の前走を叩いて状態面は上向きだ。国内に限れば目下3連勝中。3月のドバイ遠征でも持ち前のスピードを発揮し、地力強化を示した。充実期を迎えた今なら、一気に重賞制覇も夢ではない。
計算通りだ。出走メンバー中唯一頭、5日に追い切られた
マテラスカイは、朝一番の栗東坂路に登場。単走でしまい重点に脚を伸ばし、馬なりの手応えで4F54秒2-39秒4-12秒4をマークした。
雨が降りしきるなかでも、ノメることなく脚取りはしっかり。目下の好調ぶりを伝えるには十分過ぎる内容だった。「馬場状態が悪いし、もともとやるつもりもなかったので。状態面に関しては、前回と同じか、まだ上がり目が望めそうです」と日高助手。中1週での参戦こそが、出来の良さの証明だ。
今季に入り(2・1・1・5・1)着と快進撃が続く。特筆すべきは、2走前の
ドバイゴールデンシャヒーン。善戦及ばず5着に敗れたものの、世界レベルの先行力を披露した。コンビを組んだ名手・
武豊も「あのメンバーの中で見せ場をつくった。スピードはありますよ」と内容を高く評価する。
帰国初戦の花のみちSは、好スタートからハナを奪って逃げ切り勝ち。一時のスランプが嘘のように、別馬に生まれ変わった。日高助手は「伸び悩んでいた時期は押しても前に行けませんでした。今は持ったままで前につけられる。ユタカさんが合っているのもあると思いますが、確実に力をつけていますよ」と本格化に手応え。この勢いは本物だ。
待望の初タイトルが現実味を帯びてきた。「左回りは大丈夫。あとは千四がどうか。ただ、引っ掛かる馬ではないし、ハナにこだわることもない。こなしてくれると思います」と同助手。スピード勝負は望むところ。充実期を迎えた4歳馬が、飛躍の時を迎えた。
提供:デイリースポーツ