「
小倉記念・G3」(5日、小倉)
自らの“庭”とも呼べる得意の舞台で、1番人気の
トリオンフが圧巻のレコードV。史上4頭目の小倉2冠を達成するとともに、サマー2000シリーズでも2位に浮上した。2着は
サトノクロニクル(2番人気)で、3着は
マウントゴールド(5番人気)。なお、この日の小倉競馬場は人気俳優・竹内涼真がプレ
ゼンターを務めたこともあり、入場人員は4万196人と新記録を樹立した。
レコードずくめの重賞Vだ。強い、そしてスピードが違った。1番人気の
トリオンフが、2月の
小倉大賞典に続く“小倉2冠”を達成した。
独壇場だった。逃げ馬の外の2番手で運ぶと、4角では余裕の手応えで先頭へ。直線では、小倉競馬場が始まって以来の大歓声に後押しされるように加速。2着馬に3馬身差をつけ、1分56秒9のコースレコードで駆け抜けた。「強かったです。積極的な競馬をしようと考えていた。いい形だったし、いい走りをしていた。早めでも押し切れるかなと思った」と初コンビの
武豊は、心地良さそうに額の汗を拭った。
小倉記念は1番人気馬が12連敗中。しかし、そんなジンクスもお構いなしだ。「聞いてはいたけど、ファンの方が当てにくいレースなのかなと思っていた。依頼を頂いた時に、いいチャンス、モノにしたいと思った」。05年
メイショウカイドウで1番人気に応えた鞍上が、13年ぶりに呪縛を解き放った。
須貝師も「ユタカちゃんが“行ってもいいかな”って。それで十分だ、と答えた」と満足そう。夢が広がる重賞2勝目に、
武豊は「もっと大きいところでもやれる。秋が楽しみ」とさらなる飛躍を思い描いた。この日の小倉競馬場入場者数は4万人を突破して記録を更新。ウイナーズサークルにも黄色い声援が飛んだ。ユタカは「改めて、竹内涼真クンのすごさを知りました。負けずに頑張ります」。競馬界の千両役者も負けじと、夏空の下に満点の笑顔を輝かせた。
提供:デイリースポーツ