12日の大井競馬第5R(ダ1200m・12頭)は、先手を取った
的場文男騎手騎乗の1番人気
シルヴェーヌ(牝3、大井・
櫻木英喜厩舎)が、直線で後続を突き放し、最後は2着の
ヤマショウバトル(牡3、大井・
堀千亜樹厩舎)に3.1/2馬身差をつけ圧勝。勝ちタイムは1:15.6(稍重)。同馬はこれが初出走だった。同騎手はこれにより
地方競馬通算7152勝目となり、ついに“鉄人”佐々木竹見元騎手の記録が更新された。
更新が近づくにつれ、
大井競馬場への発光型カウントボード「マト
メーター」の設置、特設サイトのオープン、オリジナルミニ四駆の発売が決定するなど、大きな注目を集めていた的場騎手の勝利数。6月には
川崎競馬場で落馬、救急搬送されるなどのアク
シデントもあったが、3週間ほどで復帰。そこからまたハイペースで勝利を重ねてきた。
的場文男騎手は1956年9月7日生まれ、福岡県出身。1973年10月16日・大井競馬第5Rでデビュー(ホシミヤマ)し、同年11月6日・大井競馬第4Rで初勝利(ホシミヤマ)。
中央競馬でも4勝しているほか、海外でも2013年に韓国・ソウル競馬場で行われたTCKと韓国の交流競走・ESPN杯を
トーセンアーチャー(大井・
橋本和馬厩舎)で勝利している。受賞歴はNAR
グランプリ最優秀騎手賞を2003年、同特別賞を1999年、日本プロスポーツ大賞功労賞を1999年など。勝負服のデザインは「赤、胴白星散らし」。“大井の帝王”と称され、騎手の通算勝利数の世界ランキングでも9位に位置し、“
エンペラー・オブ・
オオイ”の名は世界にも轟いている。
主な大レースの勝利としては、
帝王賞を
ハシルショウグン(1993年)・
コンサートボーイ(1997年)・
ボンネビルレコード(2007年)で、
東京大賞典を
カウンテスアップ(1986年)で制している。また、昨年末の
東京シンデレラマイルでは自身が持つ
地方競馬最高齢重賞勝利記録を61歳3か月に更新した。
東京ダービーには37回挑戦し、8番人気
クリスタルシルバーに騎乗した今年を含め、10回の2着があるものの、未だに勝利がない。今年行われたNAR
グランプリ2017の表彰式(殊勲騎手賞を受賞)では、ダービー勝利について「ほとんど諦めているんですけど(笑)。チャンスがあれば、夢はあるので実現したいなと思います」と語っていた。“鉄人超え”を成し遂げ、今後はこちらの悲願達成も待たれる。