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栗東の“馬っ気No.1”マサハヤドリーム/トレセン発秘話

東京スポーツ
  • 2018年08月22日(水) 18時16分
 かつてイチモツを振り回しながら新馬戦を勝ったゼンノエルシドが話題を集めたことがあるにはあったが…。本来、「馬っ気」というものはレースに対してマイナスの要素でしかない。

 馬っ気のキツさから米国遠征時には「クレージーホース」と名付けられたラニを管理していた松永幹調教師はこう振り返る。

「アメリカでは馬っ気がひどくて、まともに稽古ができなかった。レース中もおそらく走りに集中していなかったと思うよ。そんな状況でもあれだけ走ってくれたわけだから。種牡馬になることが決まっていたので、できなかったんだけど…。去勢していたら、もっと走れていたと思うよ」

 半端ない馬っ気を抱えながらUAEダービーを制し、米3冠最終戦ベルモントSでも3着に食い込んだラニは、相当なポテンシャルを持った馬だったことは間違いない。

 今、栗東トレセンにいるオープン馬の中で、最も馬っ気がキツいのはマサハヤドリームだろう。関係者の話を聞くだけで、その大変さが伝わってくる。

「新馬戦(1着)のパドックで馬っ気を出して、その時から話題沸騰って感じになってましたからね。牡馬、牝馬構わず馬が近づくとその気になってしまうので、とにかく大変なんです」とは管理する今野調教師。

 具体的にどんな工夫をしているかというと…。

「調教では(他の馬がいる)角馬場には入れないから、馬がいないEコース(ダート)を歩かせてから、時間帯をズラして(追い切りなどを)やってます。それと競馬場。馬房では周りの馬が見えないようにカーテンをつけているし、競馬が終わった後も、上がり運動をしていると周りの馬を見て馬っ気を出すから、運動もできないんですよ」とは担当の原田助手。

 いつアクシデントが起こってもおかしくないので、できるだけトレセン滞在日数を減らすよう、競馬の後は短期放牧に出し、レース前に戻すパターンを繰り返しているという。

 前走の福島テレビオープンの時もパドックでは“ギンギン”(レーシングビュアーを契約している人なら、その“暴れっぷり”をチェックできるのでぜひ!!)。それでもレースではきっちり差し切ってしまうのだから、このマサハヤドリームのポテンシャルも相当に高いことだけは間違いない。

 小倉日経オープン(26日=小倉芝1800メートル)に臨むにあたり、「相性がいいコースだし、引き続きオープン特別だからね。きっちり結果を出したいところ」と手応え十分の原田助手。

 パドックではおそらく“フルスロットル”状態になっていると思うが、馬券を買う側はそれに惑わされないようにしたいものだ。

 (栗東の坂路野郎・高岡功)

東京スポーツ

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