4日、非常に強い勢力を保ったまま日本に上陸した台風21号は栗東トレセンにも影響を及ぼした。
馬場開場の時間など、調教そのものは4日も5日も目立った影響はなく通常どおりに行われている。今回の台風はあらかじめその影響が大きいことが予測されていたこともあり、それによる馬場悪化などを見越して追い切りを木曜に設定して調整した陣営も多かった。
そして、通常どおり馬場が使えたその背景には馬場管理のために台風が過ぎ去った直後から馬場や逍遥馬道などの馬が通る道に散乱した木々をひとつひとつ拾うなど
JRAの表には出ない努力があった。
目立った被害としては、栗東トレセンの東側、坂路への入り口付近で大木の倒木が見受けられた。
また、北海道から出発する
フェリーが運休した影響で一部の馬運車が輸送不能となり、
スプリンターズSを狙う
レッツゴードンキなどの栗東帰厩が少しだが予定より遅れることになった。
そして、想像以上に凄まじい台風だったため、急きょ厩舎が任意で設置している物置が壊れないようにと台風のさなかに解体して屋内にしまっている姿も。
ともあれ、甚大な被害がなく、調教時間は平穏だったのが不幸中の幸いであった。
(取材・文:花岡貴子)