“マジックマン”の登場に美浦トレセンがざわついた。ＪＲＡの通年騎手免許取得を目指すＪ・モレイラ騎手（３４）＝ブラジル＝が１９日、調教に騎乗した。この日は堀厩舎の２頭にまたがり、「美浦で調教に乗るのは初めて。いくつかの競馬場でレースに乗っているし、調教は札幌で乗ったことがある。でもトレセンの規模はすごい。ウッドや坂路などの施設に感動しました」と目を丸くした。

　今夏の札幌では３１勝を挙げ、開催リーディングに輝いた。その後も日本に滞在し、１０月２日に行われるＪＲＡ騎手免許一次試験の準備をしているという。「今はＪＲＡのライディングルールの勉強をしています。その中で日本語をピックアップして覚えています」と現在の進行度を説明する。

　「実際に日本の競馬に乗り、いい印象を持っていた。家族が安定し、自分が必要とされるいいタイミングでチャレンジしたい、と受験を決めた」と改めて決意を表明したモレイラ。短期免許での騎乗を再開する来週は、自身の手綱でキーンランドＣを制したナックビーナスでスプリンターズＳに参戦する。受験勉強に励みながら、レースでも存在感を示す。（デイリースポーツ・刀根善郎）

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