「
秋華賞・G1」(14日、京都)
リラックスした走りを見せた。ローズS覇者
カンタービレは11日、栗東CWでパートナーと余力十分に併入。仕上がりの良さをアピールした。鞍上は4000勝ジョッキーであり、
秋華賞最多タイ3勝を誇る
武豊。名手の導きでラスト1冠をもぎ取るか。
歌うように、流れるように。
カンタービレという名に込められた思いを、自らのフットワークでしっかりと奏でた。ひと夏を越しての成長を、ローズS制覇という形で表現。大舞台に歩を進めてきた
トライアルの覇者が、栗東CWで戦う準備を整えた。
トーセンビクトリー(6歳オープン)を前に見ながら、ゆっくりとリズムを刻んでいく。間合いを詰め、4角からインに入り体を並べたが、決して力むことはない。終始、平常心を保ったまま6F83秒8-37秒3-12秒0で併入。鞍上の指示を待つ姿勢を貫いて、ゴールを駆け抜けた。
「先週、CWで負荷をかけて中身はできていますから、感触を確かめる程度に。ムキに追い掛けていく感じもなく、併せてからも落ち着いていました。カイバも食べてくれていますし、芯がしっかりして、充実した体になってきましたね」と辻野助手。一生懸命過ぎる面が解消。子どもっぽさが消え、肉体的にも精神的にも大人になってきた。
前走を使ってのダメージもなく、さらに状態を上げて臨む大一番。持ち前の機動力に、瞬発力という新たな武器を加えて
武豊に手綱を託す。「あれだけの実績を残しているジョッキーですからね。この馬の脚質を考えれば、いい条件でしょう。春の実績馬が強いのは承知していますが、立ち向かっていけるだけのポテンシャルは秘めている。そう思っています」。上半期の実績馬との距離は縮まっている、と同助手は確信。JRA4000勝ジョッキーを背に、ラスト1冠奪取を目指す。
提供:デイリースポーツ