「東スポ杯2歳S・G3」(17日、東京)
昨年の
ワグネリアンを含め、過去10年で13頭のG1馬を輩出した登竜門。これを見事に制したのは札幌2歳S覇者
ニシノデイジーだった。8番人気という低評価に猛反発して重賞2勝馬となった
ハービンジャー産駒は、さらなる強敵が集う年末の舞台でも大暴れしてくれそうだ。2着は7番人気の
アガラス、3着は4番人気の
ヴァンドギャルド。1番人気の
ルヴォルグは9着に終わった。
4着までが同タイムでフィニッシュする大混戦。ゴール前の激闘を制したのは、重賞ウイナーにもかかわらず、8番人気の低評価を与えられていた
ニシノデイジーだった。
完璧なレース運びだった。道中は中団から内ラチ沿いを回って直線へ。追いだしをワンテンポ我慢し、馬群がばらけたところでスパート。最後は根性でラ
イバルたちの追撃をしのいだ。札幌2歳Sに続いて重賞Vへと導いた勝浦は「道中はいい感じだった。追って甘い面はあるが、最後まで頑張ってくれた」と振り返る。ロスのない競馬が勝敗を分けた。
これまで洋芝で3戦。「東京はどうかと思っていた」と高木師が明かすように、府中の高速馬場は半信半疑だったが、走破時計1分46秒6は過去10年で3位タイ。戦前の不安をあっさり乗り越えた。「46秒台は評価できる」。力を改めて示した格好だ。
次戦は
ホープフルS(12月28日・中山)。鞍上は「距離は延びても大丈夫。これでみんなも注目してくれるでしょう」と意気揚々。伏兵から主役へ。出世レースの覇者が、暮れのG1も沸かせてみせる。
提供:デイリースポーツ