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【チャンピオンズC】デットーリ騎手を背に中山の舞台で頂点に立ったイーグルカフェ/砂の頂上決戦ヒストリー

  • 2018年11月29日(木) 20時00分
 2000年に創設されたジャパンカップダートから、様々な条件で開催されてきたチャンピオンズC。そんな「チャンピオンズCストリー」から、今回は唯一の中山開催となった2002年のイーグルカフェを振り返る。

■ダート初勝利でGIを制す

 当時、クラシックに出走できなかった外国産馬のイーグルカフェは、2000年のNHKマイルCを制した。ところがその後、勝てない日々が続く。久々の勝利はNHKマイルC以来、2年2か月経った七夕賞だった。

 その後、札幌記念8着からフランスへ。凱旋門賞に出走するマンハッタンカフェの帯同馬という役割だった。ただ、現地ではG2戦(ドラール賞・芝1950m)で3着と好走し、異国でも復調気配を見せた。そして迎えたのが、中山ダート1800mで行われた2002年の第3回ジャパンカップダートだったのだ。

 このときの1番人気は3歳馬アドマイヤドン菊花賞から転戦したJBCクラシックで7馬身差をつけて圧勝し、ここに乗り込んだ。2番人気も3歳馬で、ジャパンダートダービーを7馬身差、ダービーグランプリを10馬身差で連勝していたゴールドアリュールだった。単勝オッズはアドマイヤドンが2.2倍、ゴールドアリュールが2.6倍。3歳馬2頭の対決ムードのなか、イーグルカフェは5番人気(単勝オッズ20.8倍)だった。

 レースは、先行争いからアルアランがハナに立った。ゴールドアリュールはそのすぐ後ろ、さらに直後でアドマイヤドンゴールドアリュールをマークするように追走する。イーグルカフェは中団の内につけ、向正面から馬群を縫って位置を上げていく。そして3〜4番手の内で4コーナーを回り、アドマイヤドンに並びかけていった。直線を向き先頭に立ったゴールドアリュールに、内からイーグルカフェ、外からアドマイヤドンが迫る。3頭の競り合いになるかと思われたが、内のイーグルカフェが鞍上のL.デットーリ騎手の激励に応えぐいっと抜け出しゴール。デットーリ騎手の右手が高々と上がった。1馬身差のGI勝利は、イーグルカフェにとってダートでの初勝利だった。

 管理した小島太調教師(18年2月で定年引退)は、のちにイーグルカフェを、厩舎に初重賞(共同通信杯)と初GI(NHKマイルC)の勝利をもたらし、「しかも7歳で引退するまでずっと第一線で頑張ってくれた」といって、最も感謝している馬にあげた。生涯46戦で1番人気に支持されたのは新馬戦のみながら、7歳の引退まで何度もGIレースなどで強敵に立ち向かい、厩舎を支えた1頭だったのである。

 ジャパンカップダートについては「親友でもあり地球上で最も素晴らしい騎手であるフランキーで勝てた。その喜びは忘れようがない」と語った小島師。親友である名手に導かれ、イーグルカフェは史上3頭目の芝ダートのGI馬となった。

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