「
有馬記念・G1」(23日、中山)
JRAは6日、
有馬記念ファン投票(有効投票総数152万485票)の最終結果を発表。障害界のトップホース・
オジュウチョウサン(牡7歳、美浦・和田郎)が10万382票を獲得し、見事3位にランクインした。これで
武豊とともに
グランプリへの出走が決定。異例の挑戦に、暮れの中山は大きな盛り上がりを見せそうだ。
ハードル界の絶対王者でありながら、暮れの
グランプリ出走を目指してきた
オジュウチョウサンが、ファン投票で10万382票を獲得して3位に。念願のゲートインがかなった。一報を受けた長山尚義オーナー(登録名は
チョウサン)は「ありがとうしか言えないね。10万票もの票を。普通ならトップ当選でもおかしくないくらいの数字だから」とファンに感謝の気持ちを伝えた。
障害でJ・G1・5勝を挙げるが、平地では準オープンの身。条件馬の
有馬記念出走は、
グレード制が導入された84年以降でわずか2頭だ。ただ、91年
フジヤマケンザン(10着)は推薦委員会の選出による出走で、07年
レゴラス(7着)は、出馬投票数が自身を含め16頭しかいなかったため、出走することができた。ファン投票での選出は史上初となる。
そもそもオーナーが
有馬記念にこだわったのは、オジュウを平地の一流馬と戦わせたいという強い気持ちにあった。「障害馬で終わらせたくない」。越えなければならないハードルはたくさんあったが、文字通りそれを次々と飛び越えて出走にこぎ着けた。「まずは第一歩を踏み出したよね」と笑顔を見せる。
木曜朝の
オジュウチョウサンは美浦Dからゲートへ移動し、駐立を確認。和田郎師は「この中間は順調ですね。2週前としてはいいと思います」と調整過程に狂いがないことを強調した。ファンの大きな後押しに「投票していただかないと、出走できない立場でしたのでありがたいです。期待に応えるべく、これから仕上げていきます」と力を込めた指揮官。異色の挑戦はどんな結果をもたらすか-。競馬ファンのみならず大きな注目が集まる。
提供:デイリースポーツ