北海道新冠町の錦岡牧場にて繫用され、余生を送っていた1994年の阪神3歳牝馬S(GI・芝1600m)優勝馬の
ヤマニンパラダイスが7日に死亡した。26歳だった。
同馬は1992年4月25日、アメリカ生まれ。
父Danzig、
母Althea、
その父Alydarという血統の鹿毛の牝馬。栗東・浅見国一厩舎から1994年の9月にデビュー(引退時は
浅見秀一厩舎所属)した。新馬戦・いちょうS(OP)をともにレコードタイムで勝利して臨んだ阪神3歳牝馬Sを、単勝1.2倍の圧倒的支持に応え再びレコードで勝利、この年の
JRA賞最優秀3歳牝馬(当時の馬齢表記、現在の2歳)に輝いた。この時期の鞍上は
武豊騎手だった。
その後は故障もあり勝利からは遠ざかったが、1996年の
ポートアイランドS(OP)を
熊沢重文騎手とのコンビで制し、通算成績は17戦4勝。母としては初仔の
ヤマニンセラフィムが2002年の
京成杯(GIII・芝2000m)を制した。
【錦岡牧場・石井場長のコメント】
「繁殖を引退してから、この育成場に来て2年。ゆっくり過ごすにはあまりにも短い期間でした。だいぶ年をとっていたので、2年の間にところどころ体に不調を訴えていました。最近は落ち着いていて、現役の休養馬の相棒として夜間放牧していたところでした。彼女の最後の産駒が2歳にいるので、その仔に期待したいです。最初の産駒の
ヤマニンセラフィムが種牡馬を引退して、今年の夏に牧場に戻ってきました。母の跡を引き継いで、ファンの方々を楽しませてもらいたいです」