スマートフォン版へ

【有馬記念】一年間の総決算、障害絶対王者の挑戦に注目したい/JRAレース展望

  • 2018年12月18日(火) 06時00分
 有馬記念は一年間の中央競馬の総決算で、世間の注目度も高い。しかし、今秋のGI勝ち馬でここに歩を進めてきたのは、天皇賞馬レイデオロただ一頭。香港国際競走との兼ね合いなどで、以前のようなオールスターメンバーは集まらなくなってしまった。

 かつてこのレースを2年連続3着したダイワメジャーのように、距離が長いと思われる馬の果敢なチャレンジがこのレースを盛り上げてきた歴史もあるが、今はスピード志向の強い馬には阪神Cが用意されている。使い分けが当たり前になって、以前とは性格が様変わりしている。

1.先行有利のレースに

 スピード馬不在の影響でペースが上がりにくくなっており、前に行けないとなかなか勝ち負けにならない。過去10年で、4コーナーの通過順位が3番手以内だった馬が7勝していて、最近では5連勝中。差し馬は直線で渋滞にハマる危険性があり、軸としての信頼性では先行馬に軍配が上がる。

2.挑戦者の好走チャンスが広がる

 ジャパンC勝ったキタサンブラック菊花賞を勝ったサトノダイヤモンドが出走した2016年は例外的なケースで、使い分けが徹底された近年では直近のGI勝ち馬の出走自体が少なくなっている。2015年は前走で重賞初勝利したばかりだったゴールドアクターが勝利して、2014年はGI未勝利の3歳馬トゥザワールドが2着、2012年もGI初挑戦のオーシャンブルーが2着。実績では格下のチャレンジャーにも食い込む余地が大きくなっている。

3.ジャパンC激走馬は疲労に注意

 ジャパンC有馬記念を連続して連対した馬は、過去10年ではブエナビスタ(ジャパンCでは1位入線から2着に降着)とキタサンブラックの2頭だけ。いずれもGIをいくつも勝つような名馬であり、そのクラスでなければジャパンC好走の反動は軽視できない。


 オジュウチョウサンは昨年と一昨年の最優秀障害馬で、障害重賞9連勝を誇る不世出の名ジャンパーだ。今夏に平地再転向して500万と1000万を連勝。狙い通りファン投票で資格を得て、有馬記念に駒を進めてきた。

 前走では東京コースの速い上がりにも対応してみせたが、コーナー6回でスタミナが要求される中山2500mに替わるのは好材料。勝負根性とレースセンスに秀でた馬で、自分から動いていける脚質も頼もしい。前走あたりから、障害を走っていた頃とは体つきも歩き方も変わってきた。スピード仕様に進化しつつある歴史的障害馬のグランプリ挑戦が非常に楽しみだ。

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す