「
有馬記念・G1」(23日、中山)
“JRA騎手デビュー”からはや4年目。日本の競馬に溶け込み、そして日本の競馬を先頭に立って盛り上げてきた
クリストフ・ルメール騎手(39)=栗東・フリー=が、
レイデオロで挑む暮れの大一番に向けて意気込みを語った。自身は今年G1・8勝&JRA重賞19勝、05年
武豊騎手以来となる年間200勝を達成するなど絶好調。
グランプリもきっちりと結果を出し、ファンの期待に応えるつもりだ。
◇ ◇
-今年は絶好調。16日が終了した時点でG1・8勝、JRA205勝。昨年の199勝(G1・4勝)を上回り、05年
武豊の212勝以来となる年間200勝を達成した。
「ラッキージョッキーです。たぶん、来年はここまで素晴らしい年にならないかもしれません(笑)」
-リーディングも確定。それにしてもG1・8勝はすごいこと。
「今年は
アーモンドアイと
レイデオロという2頭の
スペシャルホースがいました。フランスでも一年に1頭いることはあっても、2頭は記憶にないです」
-あえて自分にとっての今年のベストレースを挙げるなら。
「
安田記念です。
モズアスコットは道中でしっかり我慢させて、最後だけフルパワーを使った。それで勝つことができた。1番人気でもなかったですしね」
-
アーモンドアイのレースを選ぶと思ったが。
「
アーモンドアイは強過ぎます。たぶん別のジョッキーが乗っても全部勝てる。私はただのパッセンジャー(乗客)でした(笑)」
-今年の
有馬記念はもう一頭の
スペシャルホースである
レイデオロで挑む。1週前追い切りの感触は。
「すごいです。
ファンタスティック・コンディション。レースは1週間後なので軽い内容だったが、反応がシャープで動きは良かったです。普段は少し反応が遅い馬が自ら走ろうとしていた。体も完璧。
天皇賞・秋よりもパワーアップしています」
-その
天皇賞・秋を振り返って。
「完璧なレースだった。
ドバイシーマクラシックはペースが遅くて掛かってしまいました。彼の力を出し切ることができなかった。しかし、前走はすごく
リラックスしていたし、ペースも良かった。彼の持ち味であるスタミナを生かし、長くいい脚を使うことができました」
-改めて
有馬記念の舞台については。
「毎年、3コーナーでペースが上がるので、長くいい脚を使えることとスタミナが必要。彼にピッタリの舞台です。中山は
ホープフルS、
オールカマーを勝っているコース。心配していないです」
-
ルメール騎手は過去に05年
ハーツクライ、16年
サトノダイヤモンドで
有馬記念を2勝している。その2頭と比較してどうか。
「彼らは長くいい脚を使うタイプだが、シャープさはあまりない。だから、いいポジション取りが必要だった。
レイデオロは彼らよりシャープさがある。ただ、できればいい位置で競馬をしたいです。当然、ペースにもよりますが」
-最後に意気込みを。
「
有馬記念はレジェンドレース。
サトノダイヤモンドの時は、その前まで自分自身に悪い時期があり、苦しかった。(そのような状況で)久々に大きいG1を勝ててうれしかったです。
レイデオロはダービーホースで秋の天皇賞を勝っています。大きなチャンスだし、自信もあります。楽しみです」
提供:デイリースポーツ