昨年は
有馬記念前日の
中山大障害(JGI・1着)でファンを沸かせた
オジュウチョウサン(牡7・美浦・
和田正一郎)が、今年は日曜日の
グランプリ有馬記念(GI・中山芝2500m)に出走する。障害レースでの主戦だった
石神深一騎手が手綱を取って最終追い切りも無事に終わり、管理する和田調教師が共同記者会見に臨んだ。
(平地復帰2戦目の
南武特別・1000万下・1着を振り返って)
「初戦と同じくスタートが良くてスーッと3番手で良いところにつけました。途中からペースが上がりましたけど、そこでは少し控えて最後の直線もしっかり伸びました。最後は少し詰め寄られましたが振り切ってくれましたし、本当にスムーズな競馬だったと思います」
(中6週での
有馬記念、中間の調整過程は?)
「
有馬記念に向かうにあたって、間に1戦挟むプランもありましたけれども、
南武特別の後、2日ほど様子を見ましたところ、すぐ使うには反動が大きいと思いまして、その後一旦牧場でしっかり回復につとめて、トレセンに戻ってからしっかりと乗り込みました。回復は順調で、様子を見ながらでしたけど、かなり乗り込んでも全く不安なく進めてこられました」
(今朝の追い切りの内容は?)
「今日は前に馬を置いて、その馬を追いかけさせて、最後は少し促す形で併入という調教をしました」
(追い切りに騎乗した石神騎手とはどんな話を?)
「気持ちは前向きで動きも良く、不安なところはないというコメントでした」
(10万票を超える得票を集めてファン投票3位になりましたが、この数字については?)
「以前からたくさんの方に応援して頂いている、注目を受けているとは思いましたけれども、
有馬記念でこれだけの票を集めたということで、本当にオジュウの凄さを改めて感じました。
有馬記念に出走したくても、ファン投票で選んで頂かなければ出走が叶いませんでしたので、たくさん入れて頂いたことをありがたく思っています」
(
オジュウチョウサンが最も輝いてきた中山競馬場の、今度は平地コースになるが、現時点でのレースプランは?)
「どういう競馬になるか、いろいろ想像はありますけども、スタートを切った時の流れで
武豊ジョッキーにベストの選択をして頂けるでしょうし、状況を見ながら乗って頂けると思っています」
(この中間、
武豊ジョッキーとの情報の交換は?)
「お会いした時に、順調ですよということでお伝えしてあります」
(明日枠順が決まるが、希望の枠順は?)
「中山の2500mですから、内めの方が有利だろうなとは思っています」
(
有馬記念に向けて、先生自身緊張は?)
「私がどうこうというよりも、これだけ人気があり注目も集めていて見るのを楽しみにしてくださっている方が多いオジュウですので、本当に良い状態で競馬を迎えられるようにということだけを考えております」
(最後にファンへのメッセージを)
「
有馬記念でどれだけやれるかということで、このレースを目標にしてやってきましたが、お陰様でファン投票をして頂いたことで出走が叶ったことに感謝申し上げます。
普通に見ると厳しい戦いになるのではないかとは思います。ただ振り返ってみますとオジュウという馬は、我々の想像を超えるような底力を発揮してきたことが時々ありました。今度の日曜日、アッと驚く結果が出ないとは限らないのではないかと思っていますので、目を離さず、注目して見て頂ければと思います」
(取材・文:佐々木祥恵)