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【中山金杯 勝負の分かれ目】トップハンデで中山巧者の力を引き出した松岡騎手の好騎乗

  • 2019年01月05日(土) 18時05分
 1番枠から出た内田博幸タニノフランケル、3番コズミックフォース、9番ストロングタイタン、10番ヤングマンパワーらが速いスタートを切り、正面スタンド前に差しかかった。

 トップハンデの58kgを背負った松岡正海ウインブライトもポンとゲートを出て、それらから少し遅れた外目につけた。

「もうちょっと前になると思っていたのですが、意外と主張して行く馬が多かったですね」と松岡。

 タニノフランケルが先頭を取り切り、1コーナーに入って行く。53kgという軽量と、「行った者勝ち」になりやすいコース特性を生かそうという内田に迷いはなかった。

 単騎逃げの形に持ち込んだタニノフランケルは、1、2コーナーを回りながらリードを3馬身ほどにひろげ、向正面へ。

 2番手はコズミックフォースウインブライトは、そこから5馬身ほど離れた中団の外で折り合いをつけた。その内に、1番人気のマウントゴールドがいる。

 1000m通過は59秒9。先頭から最後尾までは11、2馬身か。

 前残りの展開になるのを嫌った藤岡佑介ステイフーリッシュが後方から一気に進出し、3番手の外につけて3コーナーに入って行った。

 各馬の鞍上の手が動き出した。

 タニノフランケルが1馬身ほどのリードを保ったまま直線へ。

 ウインブライトは、前に障害物となる馬のいない外をスムーズに回り、先行馬との差を詰める。ラスト200m地点で、逃げるタニノフランケルとの差はまだ3、4馬身あった。それでも松岡は「直線では差し切る脚があるので安心していた」という。

 タニノフランケルステイフーリッシュら、内の馬も止まっていなかったが、ウインブライトの伸び脚が優っていた。

 ゴールまでラスト4、5完歩のところでウインブライトが並びかけ、豪快に抜き去った。

 勝ちタイムは1分59秒2。

 半馬身差の2着はステイフーリッシュ、首差の3着にはタニノフランケルが粘った。

 1番人気のマウントゴールドは12着、2番人気のタイムフライヤーは5着だった。

 ウインブライトは、これが重賞4勝目。うち3勝が【4-2-0-1】と得意の中山芝コースでのものだ。

 このハンデだと、前が詰まってエンジンをかけ直す場面があると間に合わなかっただろう。そうした心配のない、クリアなコース取りに徹した松岡の冷静な騎乗が、中山巧者の力をフルに引き出した。

(文:島田明宏)

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