「
デイリー杯クイーンC」(11日・東京)
人気2頭のデットヒートは1番人気の
クロノジェネシスに軍配。ラ
イバルを首差退けて重賞初制覇を飾り、
桜花賞(4月7日・阪神)へ向けて大きく弾みをつけた。2着には2番人気の
ビーチサンバが入り、7番人気の
ジョディーが3着に逃げ粘った。
G1・2着馬の意地にかけて、ここで負けるわけにはいかなかった。1番人気に支持された
クロノジェネシスが、始動戦をきっちり制して初タイトルを手に入れた。
「前哨戦としてはいい内容で勝てたと思います。8割くらいの仕上がりでしたが、直線ではしっかりと脚を使ってくれました」。デビュー以来コンビを組む北村友は、相棒のパフォーマンスを高く評価した。
本来なら9日にレースが行われるはずだったが、降雪のため順延に。8日に東京競馬場入りしてから滞在期間が延びたものの、馬体重はプラス2キロと影響を全く感じさせなかった。「前日の10日は引き運動だけでしたが、馬が賢くてアク
シデントにも対応してくれました」と斉藤崇師もホッと胸をなで下ろす。
昨年12月に全日本2歳優駿(川崎)を
ノーヴァレンダで勝ってはいるが、JRA重賞は16年3月の開業以来、21回目の挑戦で待望の初勝利。ただ、浮かれてばかりもいられない。
桜花賞へ向けての重要な一戦を無事にクリアしたことで、さらに表情を引き締める。「きょうはスタートも出ましたし、本番へ向けていいレースができました。これからもっと良くなると思います」と確かな手応えをつかんだようだ。
今後はノーザンファームしがらき(滋賀県)へのリフレッシュ放牧を挟み、
桜花賞へは直行する予定。見据えるのはもちろん頂点だけだ。「元々瞬発力はいいものがありましたが、さらに良くなっていると感じました」と鞍上も自信を深めた様子。430キロ台の小さな馬体に秘めた大きな“可能性”。唯一後じんを拝した2歳女王へのリベンジを果たし、クラシックで大輪の花を咲かせてみせる。
提供:デイリースポーツ