6連勝目を重賞制覇で飾った
インティ。ダートの連勝馬で準オープンくらいまで勝ち続ける馬なら、結構います。何らかの事情で使いだしが遅れたのち、能力に任せて走り続けたらスイスイと上のクラスまでいってしまった、といったかんじでしょうか。でも、オープンや重賞となると単に能力だけでは押し切れず、壁を感じてしまうのです。
でも、
インティは
東海Sという重賞の壁をもクリアします。
「一戦一戦、力をつけています。いつもタイムが速くラストまでしっかり走れる上にキレるのが凄いです」と
武豊騎手もベタ褒め。単に能力だけで押し切ってきたのではなく、自分で競馬を組み立てられるのがこの馬の強みなのだ、と改めて実感させられました。
枠順について野中師は週中は「叶うなら、偶数の外がいい」と話していましたが、4枠6番に決まりました。でも、これについては「偶数なのはいい」としています。
そして、この
インティのオーナーはかつてメジロ牧場で場長をされていた武田茂男氏。メジロの全盛期を支えてきた御一人なのです。そんな武田氏がオーナーして所有している馬に、かつて
メジロマックイーンで父子三代天皇賞制覇の手綱をとった
武豊騎手が騎乗しているのです。思わずメジロ全盛期の当時を思い出し、皆さんが揃われるであろうパドックから胸が熱くなってしまうことでしょう。
(取材・文:花岡貴子)