古馬長距離路線自体が衰退していることにくわえて、一昨年から
大阪杯がGIに格上げされた影響で、出走メンバーのレベルは低下傾向にある。ただし、昨年の勝ち馬
レインボーラインが本番も連勝したように、
天皇賞・春の前哨戦としての重要度は不動だ。
1.中距離で戦えるスピードが必要
昨年の勝ち馬
レインボーラインは、前年の
天皇賞(秋)の3着馬で、3歳時にはマイルの
アーリントンCを勝っていた。2着の
サトノクロニクルも芝2000mの
チャレンジCの勝ち馬で、2015年に7番人気で2着した
デニムアンドルビーにも、
ローズS勝ち、
ジャパンC2着などの中距離実績があった。
2.格下レースからの臨戦は苦しい
過去10年で前走がGIII以下だった馬の勝利は2012年の
ギュスターヴクライが最後。その年は大本命
オルフェーヴルの逸走で話題になった年だ。前走がGIII以下だった馬の2着も過去5年で1回のみ。
3.小回り実績が必要
過去10年の勝ち馬にはすべて、中山や京都・阪神の内回りなど、直線が短いコースの芝1800m戦以上で勝利した実績があった。2着馬についても、10頭中7頭がこの条件をクリアーしている。コーナー6回でゴール前直線が短いというコース設定なので、不器用なタイプは勝ち負けにかかりにくい。
ロードヴァンドールは前走の
日経新春杯で大敗したが、1000mの通過が58.3秒というハイペースを3番手で追走してのもの。休み明けから二度使って調子は上向いており、巻き返しを期待したい。これまでGIIでの2着が2回あり、今年のメンバーでは実績上位の部類。昨年の
日経賞で0.2秒差4着があるようにコーナー6つの競馬も問題ない。